このページのまとめ
- スペイン語は日本人が覚えやすい言語で、必要な勉強時間も比較的短め
- スペイン語学習は、発音・単語・文法の順に基礎から覚えていくと良い
- 目と耳で多くのスペイン語に触れ、アウトプットも心がけると習得が早い
- テレビや動画サイトを用いて、日常にスペイン語を取り入れるのも有効
- スペイン語の検定合格を目指すなら、試験対策も必要になる
スペイン語を身につけたい方に向け、効率の良い勉強法を紹介します。コラムを読んで、自分に合った学習方法を探してみましょう。
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スペイン語の習得はどのくらい難しい?
外国語を学ぼうとしている方にとって、難易度は気になるところでしょう。難易度によって、勉強方法や勉強のスケジュールも変わってくるはずです。ここでスペイン語習得の難易度について確認してみましょう。
日本人にとってスペイン語は習得しやすい言語
スペイン語は、日本人にとって比較的習得しやすい言語といえます。その理由は、日本人が発音しやすい言語だからです。
スペイン語は、母音が日本語と同じです。そのため、カタカナ英語に近い感覚で発音することができます。音が混ざる複雑な発音がないので、ゆっくり話してもらえれば聞き取るのは容易でしょう。
また、スペイン語は基本的にアルファベットで構成され、単語は大抵ローマ字で読むことができます。そのため、英語をある程度学んだことがある人なら読むのも簡単です。たとえば、日本語で「おはよう」にあたる「Buenos días」は、そのまま「ブエノス・ディアス」と発音します。ドイツ語やフランス語など、表記通りに発音しない言語と比較すると、馴染みやすいといえるでしょう。
スペイン語習得に必要な勉強時間は720時間が目安
日本人がスペイン語を習得するのに必要な勉強時間はおよそ720時間とされています。英語の習得に必要な勉強時間はおよそ1500時間とされているため、英語に比べれば半分程度の時間で習得できることになります。
ただし、英語より習得しやすいとはいえ、長期的な勉強は必要なので、きちんと計画立てる必要があります。学生であれば数ヶ月で習得する余裕もありますが、社会人が勉強する場合はコツコツ取り組む必要があるでしょう。
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スペイン語の効率的な学習手順
ここでは、スペイン語の効果的な学習方法について解説します。ここで紹介する方法が必ずしも正しいとは限りませんが、「どこから手を付けて良いのかわからない」という方は参考にしてみてください。
1.読み方を覚える
まずはスペイン語の文字の読み方を覚えましょう。スペイン語は、基本的にアルファベットで構成されているので、韓国語やロシア語のように新しく文字を覚える必要はありません。しかし、同じアルファベットでも読み方は英語と異なるため、スペイン語の読み方については覚える必要があります。
たとえば、英語の「A・B・C・D」は、スペイン語では「ア・ベ・セ・デ」と発音します。ほかのヨーロッパ系言語と共通する発音も多いほか、ローマ字読みする文字もあるので、練習すれば覚えるのは難しくないでしょう。
2.単語を覚える
アルファベットの読み方を覚えたら、単語を暗記していきましょう。
単語を丸暗記するより、例文などとセットで覚えるのがおすすめです。シチュエーションや感情と紐づけすることで、長く頭に残りやすくなります。
なお、覚えるべき基本単語の数は、英語が3000語で、スペイン語は1,500〜1,800語とされています。単語暗記の難易度についてもスペイン語はハードルが低めです。
3.文法を覚える
文法の勉強は、単語の暗記と並行して進めましょう。
スペイン語の文法は簡単ですが、応用的な文法もあります。まずは基本文法から覚えていくのがおすすめです。文法と単語を覚えたら、文章を書いたり話したりしてアウトプットするとより定着します。
4.日常会話で使うフレーズを覚える
挨拶や自己紹介など、日常会話でよく使うフレーズを覚えると意思疎通がしやすくなります。単語を入れ替えれば応用も効くので、さまざまな表現ができるようになります。
5.スペイン語で会話する
外国語習得で肝心なのは、海外の人とコミュニケーションが取れるようになることです。座学も重要ですが、実用的なスペイン語を身につけるなら、実際に会話するのが最も効果的といえます。遠慮せずに積極的に会話するようにしましょう。
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効率よくスペイン語を学ぶ5つのポイント
スペイン語学習の要点を押さえておけば、効率的に勉強を進めることができるでしょう。ここでは、スペイン語学習のポイントについて解説します。
動詞の活用に注意する
動詞の活用が多いところがスペイン語の難しい点の一つです。一人称・二人称・三人称および単数形・複数形で6種類の活用があるため、まずは動詞の原形を覚えたうえで、使用頻度の高い表現から覚えていきましょう。
男性名詞と女性名詞を意識する
スペイン語には男性名詞と女性名詞の分類があるため、名詞を覚える際はチェックしておきましょう。形容詞・冠詞にも男性形と女性形があり、名詞の性と合わせる必要があります。例外もありますが、名詞の語尾が「o」で終わると男性名詞、「a」で終わると女性名詞であることが多いです。
なるべく多くの文章に触れる
スペイン語の感覚を養うために、なるべく多くの文章に触れましょう。単語帳や文法書に載っている文章は、分かりやすい文法で書かれていることが多いので、それを読むのがおすすめです。
スペイン語の音声を聞いて慣れる
スペイン語は、巻き舌を用いた独特な発音がされることもあります。日本語では聞き慣れない発音なので、スペイン語の音声をよく聞いて慣れておくと良いでしょう。スペイン語に耳が慣れれば、ネイティブの早い会話も徐々に聞き取れるようになっていきます。
インプットだけでなくアウトプットも心がける
スペイン語を見たり聞いたりするインプットはもちろん重要ですが、アウトプットも行うようにすると、より効率的に学べます。スペイン語で会話をしたり、文章を書いたりしながら、継続的に練習をしていきましょう。
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日常にスペイン語を取り入れる勉強方法7選
机に向かって勉強するのはもちろん重要ですが、スペイン語を効率よく習得するには、空いた時間やプライベートの時間など、日常にスペイン語を取り入れるのが効果的です。
ここでは、スペイン語を日常に取り込む方法を確認してみましょう。
スペイン語のテレビ番組を見る
テレビでは、スペイン語講座の番組が定期的に放送されています。家で楽しく視聴できるので、モチベーション高く勉強できるでしょう。見たい内容が放送されるとは限りませんが、継続して視聴していればスペイン語に慣れることができるはずです。
動画サイトの語学系動画で勉強する
You Tubeなどの動画共有サイトで、語学系の動画を見るのも良いでしょう。初心者向けの動画から上級者向けの動画まであるため、自分のレベルに合った動画を選んで視聴できます。また、勉強用の動画でなくても、スペイン語圏の人が話している動画を見るだけでもリスニングの練習になります。
スペイン語の映画やアニメを視聴する
映画やアニメなど、スペイン語の映像作品を見て勉強するのもおすすめです。特にアニメは、キャラクターの表情などでセリフの背景が分かりやすいほか、発音がはっきりしているのでリスニング初心者も分かりやすいでしょう。スペイン語に慣れるまでは字幕をつけて、単語を調べながら見ると語彙を増やせます。
スペイン語の音楽を聴く
スペイン語の音楽を聴くだけでも勉強になります。音楽を聴く方法なら、楽しく学べるうえ、無理なく継続して取り組めるでしょう。スペイン語が音と一緒に耳に入ってくるので、頭に残りやすいのもポイントです。
スペイン語で読書をする
スペイン語で書かれた本を読めば、リーディングの力が身につきます。分からない単語を調べながら読めば、語彙力も磨けるでしょう。スペイン語に翻訳された日本の作品なら内容が分かっているので初心者にもおすすめです。
スペイン語で日記を書く
ライティングの力を磨きたい場合、スペイン語で日記を書くのも有効です。日記を書くと、日常生活で使う語彙が身につきます。アウトプットの練習によって表現の幅が広がるので、スピーキング力も高められるでしょう。
SNSを活用する
SNSでスペイン語学習用アカウントを作成するのも一つの手です。スペイン語でアウトプットをすると、ほかの人に見られる可能性があるため、正しい文法で書く意識が身につきます。SNSを通じて一緒に勉強する仲間が見つかれば、モチベーション維持にも役立つでしょう。
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スペイン語を独学で勉強するメリット
スペイン語は日本人にとって習得しやすいので、ほかの言語に比べると独学でも習得しやすいといえます。独学で勉強するメリットについて確認してみましょう。
費用を抑えられる
独学でスペイン語を勉強する最大のメリットは、費用を抑えられる点にあるといえます。スペイン語教室や通信講座を利用すると、月々数千円~1万円程度のレッスン料が掛かってしまいますが、独学なら参考書の購入費くらいしか費用がかかりません。出費が少なくて済むので、気軽に勉強を始められるのもメリットといえます。
自分のペースで勉強できる
独学は柔軟性が高いのが特徴です。急用があれば勉強時間をずらすことができますし、場所を選ばず自分のペースで勉強することもできます。また、苦手な分野に集中して勉強するなど、学習内容も調整できるため、バランスよくスキルを身につけることも可能です。
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スペイン語を独学で勉強するデメリット
スペイン語を独学で勉強するデメリットは以下のようなものがあります。
モチベーションを維持しづらい
スペイン語は比較的簡単な言語とはいえ、習得するにはおよそ1年程度の時間が必要となります。独学だと、一緒に勉強する仲間が見つけづらく、また費用も掛かっていないので、モチベーションを維持するのが難しい可能性があるでしょう。分からないことを聞ける講師もいないので、勉強に行き詰まってしまうこともあり得ます。
勉強効率が悪くなる可能性がある
独学で勉強しようとすると、無理な学習スケジュールを組んでしまったり、学習内容に偏りが生じてしまったりする可能性があります。また、語学習得には、「読む・書く・聞く・話す」勉強のバランスが重要ですが、スペイン語初心者の方が適切な学習計画を立てるのは難しいといえるでしょう。
スペイン語教室を利用するメリット
スペイン語教室に通うと、コストは掛かりますが、効率よく勉強できるメリットがあります。
たとえば、独学だとアウトプットの機会が少なくなりがちですが、スペイン語教室では定期的にアウトプットの機会があります。スペイン語を書いたり話したりできるので、実践的な語学力が身につくでしょう。また、分からないことがあればすぐ講師に聞ける点もポイント。疑問を残さず新しい知識を次々身につけられるので、効率よく学べます。
スペイン語の検定合格を目指す勉強方法
スペイン語圏の人とコミュニケーションをするためにスペイン語を学ぶなら、基本的な発音と文法を押さえたうえで、定形表現を暗記するのが近道です。一方、スペイン語の検定合格を目指す場合、テスト対策も必要となります。ここで、検定合格を目指す場合の勉強方法を確認しておきましょう。
スペイン語検定は西検とDELEの2種類がある
スペイン語の検定試験でメジャーなのは、「スペイン語技能検定(西検)」と「DELEスペイン語検定」の2種類です。試験の特徴はそれぞれ異なるため、目的に応じて受ける検定を選びましょう。
スペイン語技能検定(西検)
文部科学省が認定した公益財団法人日本スペイン協会が実施する検定で、主にスペイン語と日本語を結びつけた能力が試されます。海外就職に活かすことも可能で、通訳者や翻訳家を目指す場合におすすめです。
DELEスペイン語検定
スペイン教育・職業訓練省が発行し、インスティトゥト・セルバンテスが実施する公認の検定です。スペイン語のグローバルスタンダードともいえる検定で、スペイン語能力の証明として世界各国で通用します。検定内容は純粋にスペイン語の能力を試すもので、留学や就職の際にアピールすることもできます。
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1.まずは出題範囲を把握する
検定合格を目指してスペイン語を学ぶ場合、どこまで勉強すれば良いか限定するために、まずは受ける検定の出題範囲を把握しましょう。そのうえで、出題形式にも対応できるような網羅的な学習スケジュールを組むようにしましょう。
2.基本知識から身につける
検定合格を目指す場合も、発音から学び、その次に単語や文法を覚える流れが効率的です。発音をしっかり覚えておけば、単語も覚えやすくなり、文法書の例文も頭に入りやすくなるでしょう。
3.過去問や練習問題を解く
単語や文法を覚えて、基礎知識が身についたあとは、過去問や練習問題を解いてみましょう。実際に問題を解くと、自分の苦手な分野が客観的に分析できたり、出題傾向をつかむことができます。検定合格を目指す場合、出題形式に慣れることが重要なので、なるべく多くの問題に取り組みましょう。
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スペイン語を学ぶメリット
スペイン語を学ぶメリットは、以下のようなものがあります。
4億人以上のスペイン語話者と会話できる
スペイン語の母語話者は、世界に4億人以上いるとされています。これは中国語や英語に次ぐ人口の多さです。スペイン語を学ぶことで、多くの外国人とコミュニケーションが取れるようになります。交友関係を広げたり、ビジネスに活かしたりすることができるでしょう。
スペイン語圏の文化をより楽しめる
スペイン語圏には魅力的な文化があります。たとえば、ラテンアメリカの音楽、映画、文学などがより理解できるようになるため、人生がより豊かになるはずです。
日本人が習得しやすい
スペイン語は、発音しやすく、文章も柔軟に組み立てられるので、習得しやすい言語です。社会人でも1年程度勉強すれば話せるようになるでしょう。
人材価値が高まる
スペイン語話者は人口が多いため、スペイン語話者を相手にするビジネスも多数存在します。スペイン語が話せれば、就職・転職で有利になる可能性があるでしょう。
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スペイン語学習に向いている人
スペイン語学習に向いているのは以下のような人です。
巻き舌ができる人
スペイン語は、イタリア語やドイツ語などと同じように、巻き舌を用いた発音があります。巻き舌ができる人なら、スペイン語習得に有利といえるでしょう。
また、たとえば「rr」を巻き舌で発音する「perro(意味:犬)」と「pero(意味:しかし)」のように、巻き舌をするかどうかで音を区別する単語もあります。そのため、スペイン語の熟達には巻き舌は必須のテクニックです。
ほかの外国語を学んだことがある人
外国語を学んだことがある人なら、勉強の仕方のノウハウが身についていることでしょう。自分に合ったペースで勉強ができれば、効率よく習得できます。また、英語をはじめヨーロッパ系言語にはスペイン語と共通する単語も複数あります。そのため、ヨーロッパ系言語を習得していれば、スペイン語も馴染みやすいでしょう。
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