このページのまとめ

・スペイン語は21の国と地域で公用語として使われており、話者の人口は4億人を超える
・英語や中国語と比べてスペイン語を話せる人は珍しいため、就活の際にアピールしやすい
・スペイン語を活かせる就職先は翻訳、旅行、航空業界やスペイン語圏の日系企業等がある
・就職で役立つスペイン語の資格は、DELEとスペイン語技能検定
・選考の場ではスペイン語を学んだきっかけや、異文化への理解などを示すと効果的


スペイン語を習得している人や、興味があってこれから学ぼうとしている人であれば、スペイン語が就職にどのように役立つか知りたいと思うものでしょう。当記事では、スペイン語の特徴や、就活との相性、活かせる就職先、評価されやすい資格についてご紹介しています。
スペイン語は現在、世界的に需要が高まりつつあり、英語に次いで狙い目の言語です。スペイン語を活かした就職がしたいと考えている人は、ぜひご覧ください。

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スペイン語の特徴

日本に住んでいると「スペイン語」に馴染みの無い方が多いのではないでしょうか。
では、まずはスペイン語の特徴について確認していきましょう。

【特徴1】話者人口が多い
スペイン語の話者は4億人を超えており、英語・中国語に次いで多く使われている言語だと言われています。さらに、経済発展の著しい中南米・ラテンアメリカでネイティブとして話されていることから、スペイン語話者はこれからも増加する見通しです。

【特徴2】中南米・ラテンアメリカではメジャーな言語
スペイン語は、スペイン本国を含む21の国と地域で公用語として使われている言語です。
スペイン語圏は特に中南米に集中しており、カリブ海域ではキューバとドミニカ共和国、中央アメリカではメキシコをはじめとした7カ国、南アメリカではチリやアルゼンチンなどブラジルを除く9カ国でスペイン語が使われています。スペイン語は、中南米・ラテンアメリカでは最もメジャーな言語だといえるでしょう。

【特徴3】アメリカでは第二言語として人気
スペイン語は、アメリカ合衆国で英語に次いで多く使われている言語でもあり、カリフォルニアやニューメキシコ、アリゾナ、フロリダなどの州ではスペイン語を話す人が多いとされています。スペイン語を学べば、多様な地域の人々とコミュニケーションを取ることが可能です。
なおアメリカ国内のスペイン語話者数はスペイン本国の人口より多いとされています。

【特徴4】日本人が習得しやすい言語
一般的に、ドイツ語やフランス語といった欧州言語や英語は、文法や発音が異なるため、日本人には難しい言語だと言われています。一方、スペイン語は日本人にとって習得しやすい言語です。
母音が日本語と同じで、単語はローマ字読みできるため発音がしやすく、文法は英語と似ているので、英語を学んだことがあれば読み書きのハードルも高くはありません。
たとえば、日本語の「ありがとう」はスペイン語で「Gracias(グラシアス)」といいます。単語を見て発音するのも、発音から文字に起こすのも難しくはないでしょう。他にもよく使う日本語がスペイン語で何と言うのか、以下のコラムで紹介しているので確認してみてください。

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スペイン語で就職は有利になるのか

就職に際して語学力が有利に働くことは多いですが、スペイン語の評価はどうなのか疑問に思っている方も少なくないでしょう。結論から言うと、就職先によっては有利になる可能性が高いです。

日本において、一般的に語学力というと、英語か中国語というイメージが強く、スペイン語が活かせる場はまだ多くはありません。しかしながら、英語や中国語は習得している人が数多くいる一方、スペイン語を話せる人は珍しいため、他の応募者に埋もれにくくなります。スペイン語のスキルをアピールすることで、面接官に大きなインパクトを与えられる可能性があるということです。

海外進出の予定がある会社や、すでに海外支社を持っている会社など、語学力のある人材を求めている企業に応募する場合は、積極的にスペイン語のスキルをアピールしてみましょう。

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スペイン語のスキルを活かして就職できる仕事は?

スペイン語のスキルを活かせる代表的な就職先は以下の通りです。

【翻訳・通訳】
スペイン語のスキルを仕事のメインとしたい人には、通訳や翻訳といった“言葉の専門職”がおすすめ。英語等の他言語では競争率が高めな仕事ですが、スペイン語の場合は、スキルを有する日本人の数が少ないため競争率は低めです。他国の常識に対する理解や、高い水準の語学力が必要ですが、語学スキルを発揮する機会の多い仕事といえるでしょう。
また、昨今は日系企業のスペイン語圏進出が加速しており、諸国の現地で通訳職の需要が高まっています。海外志向のある方なら、現地で働くのも手です。

【旅行業界、航空業界】
旅行・航空業界では、さまざまな国籍の利用者を相手にする機会があるので、話者人口の多い外国語スキルは強みになるといえます。大手企業だと、英語のスキルはほぼ必須なので、スペイン語の他に英語の資格等を所有しておくのがおすすめです。また、スペイン語圏に特化した企業で語学スキルを積極的に活かす選択肢もあります。

【貿易会社、商社】
商社や貿易会社は、外国企業との取引があることも多く、外国語スキルを活かす場面も多いといえます。スペイン語は、スペイン以外にも中南米およびアメリカの一部地域ではメジャーな言語です。それらスペイン語圏と取引のある企業では、スペイン語のスキルを活かす機会もあるでしょう。

【スペイン語圏に進出している日系企業】
労働力の安さや、地理的条件、資源等を背景に、日系企業のスペイン語圏進出は加速しています。スペイン語圏進出に積極的な企業であればスペイン語スキルも評価されやすいでしょう。スペイン語が話せる日本人スタッフとして、現地との仲介役、あるいは海外駐在員として働くことができるかもしれません。

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就職に役立つスペイン語の資格

語学力のアピールには、資格の取得および提示が有効です。英語では英検やTOEICが有名ですが、スペイン語にもこうした就職のアピールに役立つ資格があります。

【国際スペイン語検定「DELE」】
スペイン語の習熟度を表すもっとも知名度が高い資格は、国際スペイン語検定の「DELE(デレ)」です。「DELL」はスペイン語を母国語としていない人達を受験対象とした検定で、「読む」「書く」「話す」「聞く」といった4つの観点から、総合的に語学力を判定します。
DELEは非営利団体のインスティトゥト・セルバンテスが運営しています。インスティトゥト・セルバンテスは、スペイン語やスペイン文化の普及を目的にスペイン政府が設立した団体。そのため、DELLの評価基準は世界的に信頼度が高く、海外の就職においても能力の証明に役立ちます。
DELLの検定レベルは入門~最上級まで6段階に分かれています。それぞれの詳細は下記を参考にしてください。

・A1 (入門):相手の協力を得ながら、ゆっくりと話したり、尋ねたり、簡易的なコミュニケーションを取れる
・A2 (初級):自分のプロフィール、家族のこと、思い出、出来事などを話せる。外出先や仕事場で、日常的な受け答えがスムーズにできる
・B1 (中級):日常や仕事において、業務内容を説明したり、自分の意見を伝えたり、状況に応じた適切な対応ができる
・B2 (中上級):専門用語を用いない会話の中で、抽象的・専門的な内容を理解できる。相手に不自然さを感じさせない自然な会話能力、明確かつ詳細な文章作成能力がある
・C1 (上級):専門用語を扱いながらの複雑なディベートができる。社会、ビジネス、学術など幅広い分野において文章や会話を自在に展開できる
・C2 (最上級):抽象的、複雑、高度な分野における情報を理解でき、推論やディベートができる。言外のニュアンスなどを認識でき、円滑なコミュニケーション可能とする

また、DELLには有効期限がなく、更新の必要がないため、一度認定されると生涯を通して活用できることも大きなメリットです。

【日本スペイン協会「スペイン語技能検定」】
DELEに並び、日本スペイン協会が実施する「スペイン語技能検定」も、スペイン語の資格として有名です。
この検定は、スペイン語の需要高騰にともなう習得レベルの確認を目的に始まりました。現在では文部科学省の後援のもと、スペイン語を扱える人材を育成する活動を担っています。

スペイン語技能検定のレベルは以下の段階で分かれています。

・6級(入門):自己紹介や挨拶など、基礎的な短文を理解できる
・5級(初級):買い物など日常的なシーンで簡単な会話ができる
・4級(中級):一通りの文法を理解し、初歩的なコミュニケーションが取れる
・3級(上級):スペイン語の書籍や新聞を理解し、スムーズに日常会話ができる
・2級(最上級):ラジオ、テレビ、映画などを理解し、仕事上のやりとりにも問題がない
・1級(プロ級):専門ガイド、文学の翻訳、会議の通訳ができる

合格率は4級以下であれば80%程度と高い傾向にあります。けれども、3級は20%~25%、2級・1級は10%以下となり、上級以上はかなり難易度が高いことが分かります。その分、合格できた際には就職時のアピールとして大きな武器となるでしょう。
また、受験資格は特になく、誰でも挑戦できることも魅力の一つです。

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スペイン語の資格を就職でアピールする方法

就職活動でスペイン語の資格をアピールする際には、スキルを提示するだけでなく、プラスアルファとして下記の要素を盛り込みましょう。

【スペイン語を選んだきっかけを示す】
まずは、なぜ数ある言語の中でスペイン語を選んだのか、きっかけとなった出来事や理由を示します。
採用選考では応募者の性格や考え方も大切な判断基準です。スペイン語に取り組んだ背景について語ることで、あなたの人となりが伝わるように構成しましょう。
具体的には、「どれくらい向上心を持っていたか」「どんな目的意識を持っていたか」を明確にします。さらに、習得までの過程で苦労したことや、その克服方法などを説明すると効果的です。
また、スペイン語のスキルを「仕事にどう活かしたいのか」「将来的にどうしたいか」といったビジョンを述べると、より印象アップに繋がるでしょう。

【スペイン語+◯◯】
就職で語学力を求められる場合、そもそもスキルが有ることを前提としていることが多いです。そのため、「スペイン語ができる」だけではアピールとして効果が期待できないケースもあります。
そういったときに備えて、スペイン語以外にもアピールできる強みを獲得しておきましょう。少し高度ですが、英語や中国語といった別の言語スキルを持っている人材は、グローバルに事業を展開されている企業に歓迎されます。特に英語は世界的な公用語なので、マスターしておくと活躍の場が広がるでしょう。
その他、語学力だけでなく、留学経験などがある場合は、経験から得た知見をプラスすることができます。余力がある人は、「スペイン語+〇〇」を目指してみても良いかもしれません。

【異文化への理解を表現する】
国際的な仕事の場では、「日本ならこうする」という先入観や思い込みを持たず、その国の文化を尊重し、受け入れながら仕事を進める姿勢が大切です。
他国の言語を扱った仕事に就くということは、異文化に触れる機会も増えていきます。国が違えば、仕事に対する働き方、考え方、価値観が異なるのは当然のこと。選考の際には、異文化に対して理解があることを積極的に表現しましょう。
スペイン語はスペイン本国に限らず、南米諸国でも使用されていますから、そういった意味でも就職先は多岐に渡ります。中でも狙い目なのは、アメリカに次ぐ第2の中南米大国メキシコへの就職。
いまメキシコでは日系企業ムーブメントの真っ盛りで、日本から数多くの企業が進出しています。そのため、スペイン語を話せる日本人の現地採用にとても積極的です。
進出しているのは業界トップの優良企業ばかりなので、難関と呼ばれる大手への入社を叶えるチャンスかもしれません。

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