このページのまとめ
- スペイン語は世界3大言語といわれ、中南米の国々では公用語として使われている
- スペイン語を活かせる仕事は通訳やツアーガイド、貿易事務など様々
- スペイン語の仕事の求人を探すなら日本企業の進出が進むメキシコがおすすめ
- スペイン語の仕事にはコミュニケーション能力や適応能力、専門的なスキルが求められる
- スペイン語力を証明する資格には、DELEやスペイン語技能検定、SIELEがある
中南米の国々で広く話されているスペイン語。中南米をはじめとするスペイン語圏には近年、日本企業が多数進出しています。そのため、スペイン語を活かせる仕事は中南米企業のほかに、日系企業でもみつけることができるでしょう。本コラムでは、スペイン語を活かせる仕事や国、スペイン語の資格について解説。今後、スペイン語を使う仕事に就きたい方は必見です。
また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本人の方の、メキシコでの就職・転職活動を無料でサポートしています。スムーズな就職・転職を叶えたい方、希望の条件に合った就職・転職をしたい方は、ぜひご相談ください。
スペイン語はどんな言語?
スペイン語は世界3大言語といわれ、スペイン本国のほかに中央アメリカや南アメリカなど、中南米の国でも公用語として広く使われています。
スペイン語普及の目的でスペイン政府によって設立された「インスティトゥト・セルバンテス東京」によると、世界のスペイン語人口は約5億人。中国語や英語に続いて話者数が多く、国連でも英語、フランス語、ロシア語、アラビア語、中国語と並ぶ公用語です。
なお、メキシコをはじめとする中南米の国々の多くがスペイン語を公用語としている理由は、かつてスペインが植民地化していたという歴史的な経緯によるもの。スペイン語人口が世界で最も多いのはメキシコなのです。
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スペイン語を活かせる仕事
スペイン語は経済発展を見込める中南米の国々で広く使われています。近年では日本企業がメキシコをはじめとするスペイン語圏に数多く進出しているため、今後日本国内でも需要が高まる言語といえるでしょう。
国内外でスペイン語を活かせる仕事は以下のようなものがあります。
- 通訳
- 翻訳
- 多言語対応のコールセンター
- ツアーガイド
- 旅客サービス
- 貿易事務
- ホテルスタッフ
- スペイン語、日本語教師
- スペイン語圏の在外・駐日大使館のスタッフ
スペイン語は英語や中国語に比べて習得者が少ない傾向にあるため、職場によっては重宝されるでしょう。国内では外国人観光客が増えている影響で、スペイン語を話せるホテルスタッフやツアーガイドなどの求人は増加傾向にあります。一方、国外では日本企業が通訳や翻訳の求人を出していることがあるため、海外でスペイン語を活かして働くこともできるでしょう。
その他に、貿易事務やスペイン語・日本語教師、大使館スタッフなど、スペイン語を活かせる仕事は様々です。
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スペイン語の求人がある国
中南米で広く使われているスペイン語ですが、スペイン語を活かせる求人がある国は具体的にどこでしょうか。ここでは、スペイン語を活かせる国の一部をご紹介します。
日本
日本では営業や通訳、貿易事務などの求人が多いようです。海外に拠点を持つ企業では駐在員や海外出張を前提とした求人もみられます。日本で働くことができる仕事の場合、ビザ申請は不要。また、住み慣れた日本で働くことができるため、自身の生活環境を変えずに働くことが可能といえます。しかし、スペイン語を活かせる求人は少ないため、希望の条件に当てはまる仕事を見つけるのは難しいでしょう。また、スペイン語の他に英語をはじめとする別言語のスキルを求められます。
スペイン
スペインの日本人向け求人には、日本市場を対象としているスペイン企業や、スペイン市場を対象としている日本企業などがあります。スペインを拠点としている企業では、長時間労働は少ない傾向にあり、有給休暇は比較的多いようです。しかし、スペインへ進出している日本企業は少ないため、日本人向けの求人を探すのは難しいでしょう。また、スペイン語は必須条件であるため、ビジネスレベルのスペイン語が求められます。
そして、スペインの経済状況は良いとはいえない状況です。日本貿易振興機構(ジェトロ)の「基礎的経済指標(EU・スペイン)」によると、2018年のスペインの失業率は15.26%。EU全体の失業率は6.8%であるため、スペインの失業率が非常に高いことがうかがえます。そのため、日本人向けの求人が少なく、失業率が高いスペインでは日本人が就職することは難しい状況だといえるでしょう。また、不況が続いているため、スペインの就労ビザの取得も難しいようです。
アメリカ
アメリカの主要言語は英語のため、スペイン語の求人は英語の求人と比べると少ないようです。しかし、アメリカは隣国メキシコとの貿易に際して、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を結んでいるため、取引が盛んに行われています。アメリカ西部や南部はスペイン語話者が多く、日系企業の参入が多くみられる地域。また、メキシコとの国境付近の州では、スペイン語話者が急増し、中南米からの移民も多くみられます。そのため、日本人向けの求人では英語とスペイン語を話せることが条件となるようです。しかし、基本的には英語でコミュニケーションを取るため、スペイン語力よりも英語力が重視されるでしょう。
アメリカで働く際に必要な就労ビザには、特殊技能職が対象の「H-1B」をはじめ、多くの種類があります。しかし、アメリカの就労ビザの取得は近年難しい状況が続いているため、アメリカでの就職はハードルが高いといえるでしょう。
参照元
米国ビザインフォメーションサービス
米国ビザ申請 就労ビザ
メキシコ
メキシコの主要言語はスペイン語です。そのため、メキシコの求人ではスペイン語を話せることが必須条件といえます。近年、メキシコには自動車関連企業をはじめとする日系企業が数多く進出。それに伴い、日本人駐在員も増えており、現地採用の求人も増加傾向にあります。
メキシコの日本人向け求人は、通訳や翻訳、事務職などさまざま。日本人でもスペイン語のスキルがあれば仕事を見つけやすいといえるでしょう。また、メキシコの就労ビザは比較的取得しやすいため、スペイン語圏で働きたいのであればおすすめの地域といえます。
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スペイン語の求人で求められる要素とは
スペイン語の求人では、スペイン語のスキルの他にも求められることがあります。
コミュニケーション能力
スペイン語を使う仕事であれば、現地の人々と関わる場面もあるでしょう。そのため、スペイン語力だけでなく、コミュニケーション能力も求められます。
現地生活への適応能力
スペイン語圏で就職する場合は、現地生活へ適応できるかをみられることもあります。海外で就職するということは、海外で生活するということです。そのため、現地生活への適応能力は海外で働く上で大切な要素といえるでしょう。
語学力
スペイン語圏で働くといっても、仕事をする上でスペイン語以外の言語も必要となる場合があります。なかでも英語は世界で広く使われている言語のため、ある程度のスキルは求められるでしょう。また、中国語やフランス語などの英語以外の言語を話せると自身の語学力のアピールに繋がります。
専門的な経験やスキル
スペイン語を使う仕事では専門的なスキルや経験を問われることもあるでしょう。ITエンジニアであれば、国内での業務経験や実力が重要視されます。そのため、専門的なスキルや経験を有しているとスペイン語圏での就職活動もスムーズに進むのではないのでしょうか。
これらはスペイン語の求人だけでなく、海外求人で求められる要素です。海外で就職したいのであれば、持っておきたい能力といえるでしょう。
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就活でアピールできるスペイン語の資格
スペイン語力をアピールできる代表的な資格は「DELE(スペイン語認定証)」と「スペイン語技能検定」です。また、2016年から試験が開始された「SIELE(スペイン語国際評価サービス)」についてもご紹介します。
DELE(スペイン語認定証)
DELE(スペイン語認定証)とは、1988年に始まったインスティトゥト・セルバンテスが主催するスペイン語の検定試験です。現在は世界100カ国以上で試験を実施しています。DELEでは「読む」「聞く」「書く」「話す」を重視しており、取得することで実践的かつ総合的なスペイン語の能力を証明できるでしょう。
DELEはスペインへの留学・就職の際に語学レベルを証明できる試験として国際的に認められています。そのため、スペイン語圏での就職を目指すのであれば、自身のスペイン語のレベルを証明できるDELEを取得しておくと良いのではないでしょうか。
DELEには「A1(入門)、A2(初級)、B1(中級)、B2(中上級)、C1(上級)、C2(最上級)」のレベル分けがあります。
以下に各級のレベルの目安を紹介するのでご確認ください。
A1(入門)
生活する中でよく使われる表現を理解できるレベル。相手にゆっくり話してもらえば日常のコミュニケーションをとることができる。
A2(初級)
自分自身や家族、買い物や興味のある場所などの日常的な事柄を理解し対応できるレベル。過去の経験や身の回りで起こったことを表現できる。
B1(中級)
日常の身近な事柄、仕事に関連する話題が理解でき、大体の状況に対応できるレベル。個人的に興味があるテーマや出来事、希望、計画、意見などを簡単に表現できる。
B2(中上級)
スペイン語の多様性を認識し、複雑な内容や抽象的な話題を理解できるレベル。会話は流暢で聞きとりやすく、明瞭で詳細な文章作成が可能であり、ディベートができる。
C1(上級)
幅広い分野の文章や会話に関して、言外の意味や相手の態度、意図までを読みとり、自在にスペイン語を操れるレベル。ビジネス分野、学術分野などさまざまな分野において状況に適した表現を使える。
C2(最上級)
複雑で長い文章、抽象的な文章など、入ってくる情報全てを理解、推測できるレベル。単語や文法を正確に用い、高度な分野においてもニュアンスに応じて使い分けることができる。
なお、通訳として活躍する場合はB2(中上級)レベル以上が必要といわれています。
スペイン語技能検定(西検)
スペイン語技能検定(西検)とは、日本スペイン協会が主催する検定試験です。スペイン語技能検定は1973年に民間企業や官公庁の採用試験で語学力を評価するために開始されました。1989年からは文部省の認定を受け、1級から6級までの試験を年2回実施。また、日本スペイン協会では「ビジネス西検」や「スペイン文化検定」も行われています。
スペイン語技能検定はスペイン語と日本語を結びつける能力を評価する試験です。そのため、翻訳や通訳、日本語学校の教師などを目指す人におすすめの資格といえるでしょう。
各級のレベルの目安は以下の通りです。
6級(入門)
基本的な文章の読み書きができるレベル。
5級(初級)
簡単な日常会話や、現在形、過去形を使った文章の読み書きができるレベル。
4級(中級)
おおよその文法を理解し、スペイン語圏の人と日常的な会話ができるレベル。
3級(上級)
新聞などを理解でき、一般的なガイドができるレベル。
2級(最上級)
テレビやラジオの番組や電話での会話を理解でき、一般的な通訳ができるレベル。
1級(プロ級)
出版物の翻訳や会議通訳、同時通訳など専門的なガイドができるレベル。
なお、3級以上に合格した場合は、有料の研修を受講すると「実務翻訳士」の証明書が発行されます。
SIELE(スペイン語国際評価サービス)
SIELE(スペイン語国際評価サービス)とは、インスティトゥト・セルバンテスをはじめとする世界的な文化・学術機関がスペイン語の振興に努める新しい試験です。SIELEは受験申し込みから試験実施、試験結果の問い合わせまで、すべてインターネットで行うことができます。そのため、スピーディーな試験運用が可能となっており、試験結果や証明書などは3週間以内に取得することが可能です。
SIELEではスペイン語運用能力全体の試験や、「読む」「書く」「理解する」「話す」の各運用能力を部分的に証明できる試験を実施。また、スペイン語圏は広範囲なため、試験は少なくとも3つ以上の地域のスペイン語で構成されます。
SIELEでは試験の点数によってレベル分けされるため不合格になることはありません。レベルはヨーロッパ言語共通参照枠MCER(CEFR)に基づき、A1、A2、B1、B2、C1があります。
各レベルの目安は以下の通りです。
A1
挨拶や簡単な自己紹介など、短いフレーズを理解することができるレベル。
A2
短い文章やメモなどの読み書きができる。家族構成や趣味など身近なテーマについてゆっくりと会話することができるレベル。
B1
自分の感情や考えなど抽象的な内容を表現できる。自分の専門分野であれば十分に会話できるレベル。
B2
契約書のような難易度の高い語彙を含む文章の読み書きができる。色々なテーマについてディスカッションやプレゼンテーションができるレベル。
C1
専門分野に関する複雑な文章であっても正しく理解できる。プレゼンテーションや商談などの場面で、幅広い語彙や表現を用いて会話することができるレベル。
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スペイン語の仕事に就職する際のポイント
スペイン語の仕事に就職したいのであれば、スペイン語を学ぼうと思った理由を明確にしておきましょう。何を実現したくてスペイン語を選んだのか、はっきりとした目的意識があると「向上心がある」と捉えられ、就職活動の際の印象が良くなります。
また、就職活動の成功率を上げるためには就職しやすい国を選ぶことも大切です。自分が就きたい仕事や求人数、ビザの取りやすさなどを考慮した上で、自分が働く国を決めると良いでしょう。
そして、中南米の国で就職となると、飛行機のチケット代は高額。そのため、飛行機のチケット代や就労ビザの申請費用などを負担してくれる会社を選ぶこともポイントといえます。また、現地採用でも昼食補助や家賃補助がある会社もあるため、仕事探しの際には自分の条件に合う会社を選びましょう。
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