マキラドーラとは?メキシコの製造業を支える仕組みとメリットを解説
公開日:2026年7月7日
更新日:2026年7月7日

目次
このページのまとめ
- マキラドーラとは、輸出を前提とする製品を製造する際、原材料を無関税で輸入できる保税加工制度のこと
- この制度を利用している工場群や保税加工区も「マキラドーラ」と呼ばれる
- マキラドーラはメキシコ全土に展開しており、特にアメリカとの国境地帯に集中している
- 日系企業がマキラドーラを利用する場合、現地法人を設立し登録を受ける方法が一般的
- 日系企業の場合、北部地域よりもメキシコ中央高原のバヒオ地区に進出するケースが多い
マキラドーラについて知りたい方に向け、メキシコの製造業を支える「マキラドーラ」の基本情報や仕組みについて解説します。このコラムで、マキラドーラがどのような仕組みなのかチェックしておきましょう。
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マキラドーラ(maquiladora)とは、輸出を前提とする製品を製造する際、原材料や部品を無関税で一時輸入できる保税加工制度のことです。一般的には、この仕組みを利用している保税加工区および工場についてもマキラドーラと呼びます。
マキラドーラは、メキシコの制度です。主にメキシコのアメリカ国境地帯で発展しています。国境をはさんで、アメリカに親会社、メキシコに組み立て工場を設置する「ツイン・プラント方式」が一般的です。メキシコ側の組み立て工場では、貸与された機械設備を用いて加工のみを行います。
マキラドーラは、自動車・自動車部品が基幹産業です。完成車や自動車部品の組み立てが盛んで、北米向けの輸出拠点となっています。ほかにも、電子機器や航空宇宙、医療機器などが主流です。
なお、旧マキラドーラ制度は、2006年にIMMEXプログラムに統合されました。現在、マキラドーラを利用する場合は、IMMEXプログラムの承認を受ける必要があります。
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マキラドーラは、もともと米国企業向けの制度でしたが、現在はアジア圏や欧州圏の企業にも広く利用されています。日系企業においても、マキラドーラを利用したメキシコ進出が盛んです。完成車メーカーおよび自動車部品メーカーを中心に、多くの日系企業がメキシコに拠点を設置しています。
日系企業がマキラドーラを利用する場合、現地法人を設立し、IMMEXプログラムに登録する方法が一般的です。ほかにも、「シェルター」と呼ばれる委託専門企業に依頼する方法などがあります。
マキラドーラは、輸出を前提とした制度なので、かつては製品の100%輸出が義務付けられていました。現在、この制限は撤廃されており、メーカーは輸出用と国内販売用を柔軟に組み合わせることが可能となっています。ただし、国内販売をする場合は、関税を納付しなければなりません。
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マキラドーラは、主にメキシコ北部のアメリカ国境地域に集中しています。マキラドーラが集中する地域としては、以下の都市が挙げられます。
- ティファナ(バハ・カリフォルニア州)
- メヒカリ(バハ・カリフォルニア州)
- モンテレイ(ヌエボ・レオン州)
- シウダー・フアレス(チワワ州)
- レイノサ(タマウリパス州)
- グアダラハラ(ハリスコ州)
- レオン(グアナファト州)
マキラドーラが盛んなのはメキシコ北部の国境地帯ですが、日系企業の進出先としては内陸の「バヒオ地区」の方が人気です。バヒオ地区は、インフラが整備されており、日本人向けのサービスが充実していることから、多くの日系企業が進出先に選んでいます。バヒオ地区の工業団地は、まるで日本の工業団地にいるかのような環境が広がっていることも多いです。
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ここでは、マキラドーラのメリットについて解説します。
マキラドーラ:企業にとってのメリット
マキラドーラは、利用する企業にとって以下のようなメリットがあります。
- 原材料や部品、機械、設備についての輸入関税が免除される
- 先進国よりも安価な労働力を確保できる
- 米国市場に近く、輸送の時間やコストを減らせる
- 地域の強固なサプライチェーンを利用できる
企業がマキラドーラを利用するメリットは、関税の免除や安価な労働力など、コスト削減の面が大きいです。アメリカへの輸出を行っているメーカーにとっては、マキラドーラの利用は有効な戦略といえるでしょう。近年はニアショアリングの加速により、北米市場向けの輸出拠点としてメキシコのマキラドーラは重要性が高まっています。
マキラドーラ:メキシコにとってのメリット
マキラドーラは、メキシコ側にとって以下のようなメリットがあります。
- 大量の雇用を創出できる
- 輸出産業によって外貨を獲得できる
- 先進国の最新技術が持ち込まれることで、技術水準が向上する
- 飲食や住宅など地域産業の活性化につながる
- インフラの整備が進む
マキラドーラは、1965年に導入されて以降、メキシコ経済の根幹を支えてきました。メキシコは北米向けの輸出拠点として発展し、現在、製造業はメキシコの経済を牽引する基幹産業となっています。
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