このページのまとめ

  • メキシコはスペイン語を話す人口約1億2,920万人の国で、マヤ文明やアステカ文明などの古代文明が栄えた歴史を持つ
  • メキシコの遭難船が日本に流れ着いたことで2国の交流が始まり、2018年には外交樹立130周年を迎えて友好的な関係を築いている
  • メキシコには日本人向けの求人が多く就労ビザも取りやすいため、海外就職におすすめ
  • メキシコで就職するには海外駐在と現地採用の2つの方法があるが、現地採用の方が就職のタイミングや求人選びの自由度が高い

太平洋を挟んで約1万kmの距離にあり文化も大きく異なるメキシコですが、日本とは400年以上に渡って良好な関係にある国。
このコラムでは日本とメキシコの関わりに触れながら、現地に日系企業が増え海外就職先として注目されていることについて解説していきます。

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メキシコについて

北アメリカ大陸の南に位置するメキシコ。約1億2,920万人と世界10位の人口を抱える国です。
気候は温暖で陽気な人々が住むというイメージが強いメキシコですが、古代には高度な文明が発達していた国でもありました。紀元前にはマヤ文明が、14~15世紀にはアステカ文明が栄え、今でも多くの遺跡が残されています。
しかしアステカ帝国は16世紀初頭にスペインによって滅ぼされ、300年の植民地時代が続きました。そのため、現在も主に使われている言語はスペイン語。そんな中でもメキシコは、スペインの文化を取り入れながら新たな伝統を生み出してきました。特にタコスやモーレなどのメキシコ料理は独自の進化を遂げ、2010年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。

参照元:外務省 – 人口の多い国 https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/jinko_o.html

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日本とメキシコの関係

日本とメキシコの繋がりを、歴史から見ていきましょう。

  • 1609年 スペイン領メキシコの遭難船を日本が救助
  • 1888年 日墨友好通商条約締結
  • 1897年 メキシコ南部チアパス州に日本の移民団体「榎本移民団」が入植
  • 1910年 メキシコ革命のクーデターで狙われたマデロ大統領が日本公使館に避難
  • 1966年 日産自動車がメキシコ工場で自動車生産を開始
  • 2009年 日本メキシコ交流400周年
  • 2018年 外交樹立130周年

日本とメキシコの交流は1609年に始まりました。当時メキシコと同じくスペイン領だったフィリピンを出航した船が、千葉県御宿沖に漂着。メキシコに向かう予定だった一行を地元の漁民たちが救いました。その後、伊達政宗の家臣である支倉常長が慶長遣欧使節団を率いてメキシコに渡っています。
江戸時代は鎖国によりしばらく交流が途絶えましたが、1888年に条約を結び正式な外交関係を樹立。日本がアジア以外の国と平等条約を締結したのはこれが初めてでした。
1897年には中南米初の日本からの組織的な移住が行われ、メキシコの地に夢を抱いた先人たちが入植。1910年のクーデターでは日本公使館が大統領とその家族の避難場所となり、自体収束まで日本人が彼らを保護したと伝えられています。

経済的なトピックとしては、日産自動車の進出が挙げられるでしょう。日系企業として初めて現地での生産を行い、現在ではメキシコの自動車販売でトップシェアを誇っています。
近年は日産のみならず、多数の日系企業がメキシコに進出。アニメ・漫画や食べ物など、日本の文化も広く親しまれています。

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日本人の海外就職にメキシコがおすすめな理由

このように日本との関わりも深いメキシコですが、実は海外就職という面でもおすすめできる国。ここではその理由を解説します。

日本人向けの求人が豊富

前段でも触れましたが、メキシコでは日系企業の進出が相次いでいます。特に自動車業界の伸びは目覚ましく、関連企業での求人が豊富。事務や営業、翻訳などの仕事が多くなっています。
また、日本人の需要が大きいため、スキルや語学力をそれほど重視しない企業もあるという点も魅力。海外就職には仕事での実績が必要であることが多くなっていますが、メキシコでは新卒でも採用するというケースも見られます。

スペイン語を活かせる

もしスペイン語を使って仕事をしたいと考えているなら、メキシコはおすすめできる場所の1つ。日系企業が増えているため、日本語とスペイン語が話せる通訳の需要も高まっています。
もし日本でスペイン語を使う仕事が見つかれば安定した環境で働けますが、求人数が少ないのがネック。「語学力を活かしてバリバリ働きたい」という場合は、メキシコでの就職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。現地では当然ながら日常会話もスペイン語で行う必要があるため、自然に語学力が向上するというメリットも見逃せません。
現地での通訳職を希望するなら、スペイン語の検定試験「DELE」でB2レベル程度のスキルがあると安心。さらに英語もある程度話せれば仕事の幅が広がるでしょう。

就労ビザが取りやすい

アメリカやカナダなどでは、自国民の雇用を重視しているため外国人の採用に厳しい条件を設けているようです。したがって就労ビザも取りづらい、という状況が続いています。スペイン語と英語の翻訳という仕事もありますが、日本人の就職は難しいと言わざるを得ません。
「スペイン語で働くならスペインに行けばいいのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし現在のスペインは失業率が19.6%と非常に高く、外国人が求人を探すのは簡単ではありません。就労ビザの取得も容易ではないでしょう。
一方、メキシコでは日本人向けの求人が増えているため就労ビザも比較的取りやすくなっています。メキシコでも失業率は高いと言われていますが、3.9%とスペインほどの数字ではないようです。
またメキシコの日系企業数は1,182拠点。対してスペインは365拠点です。メキシコでの日本人向けの仕事の探しやすさが実感できるのではないでしょうか。

参照元:総務省統計局 – 世界の統計2018 https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2018al.pdf

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メキシコで就職するには?

メキシコで使われている言語はスペイン語。現時点であまりスペイン語に触れたことがない人は「なんだか難しそう」「スペイン語ができないと就職できないんじゃ?」と思うかもしれません。しかし、日本人の需要が高いことから、高いスペイン語力は求めない仕事も多く見られます。例えば日系企業内での営業や事務などには、スペイン語は日常会話レベルで良いという求人も少なくありません。
それでは言葉の問題がクリアできたとして、どうやって仕事を探せば良いのでしょうか。

海外駐在と現地採用

日本国内でメキシコの仕事を探す場合は、「海外駐在」と「現地採用」の2つのパターンがあります。

海外駐在は、メキシコに進出している企業に日本で就職し、海外赴任で現地に飛ぶという方法。待遇は日本基準なので現地採用よりも安定しています。しかしいつ赴任が決まるかは会社次第。駐在が決まっても、会社の意向により数年で帰国しなければならないというケースも多くなっています。

対して現地採用は、メキシコに籍を置く企業に直接採用されるという形を取ります。日系企業への就職も含みますが、雇用主はあくまで現地法人。待遇も現地と同じ基準になります。給与や福利厚生などは海外駐在の方が手厚くなっていますが、現地採用には「メキシコで働きたい」と思ったときにすぐに就職活動ができるという大きなメリットが。もちろん帰国のタイミングも自分で決定することが可能です。
また海外駐在の場合は、社内でも高いスキルを持った人材が選ばれる傾向にあります。そもそも海外展開をしている企業は大手が大半で、入社するにも実績や学歴というハードルがあることも珍しくありません。その点、現地採用には高いスキルや学歴を求めないケースが多く、チャレンジしやすい方法と言えるでしょう。

しかし、現地採用の求人を日本で一つひとつ探すのは難しいもの。条件面や現地の環境なども把握しづらいでしょう。そのため、海外の求人を扱っている就職エージェントに相談することをおすすめします。

これ以外の就活法としては、メキシコ日本商工会議所の求職者リストに登録し連絡を待つという手段があります。多くの日系企業がこの商工会議所の会員になっているため、幅広い求人が探せるでしょう。しかし、面接は現地で行われることがほとんど。また求人の紹介はしてくれますが、仕事に関する相談は受け付けていません。すでに移住しているなど、現地にある程度慣れている人に向いている方法と言えるでしょう。

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