このページのまとめ
- メキシコに進出する日系企業の拠点数は、1,498拠点(2023年)
- コロナ禍で一時減少したものの、日系企業の進出数は増加傾向にある
- 特に「バヒオ地区」と呼ばれるメキシコ中央高原の盆地地帯への進出が盛ん
- バヒオ地区には自動車関連の日系企業が多く、そこで働く日本人も多く暮らしている
- 首都のメキシコシティには、金融、保険、商社など日系企業の現地法人本社が設置されている
メキシコで働きたいと考えている方に向け、日系企業の進出状況と仕事の特徴について地域別に解説します。コラムを読んで、各地域にどのような日系企業が進出しているかチェックしましょう。
また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本語話者の方のメキシコでの就職をサポートしています。海外で働くにあたって、メキシコも視野に入れている方は、ぜひご相談ください。
日系企業のメキシコ進出状況
外務省「海外進出日系企業拠点数調査」によれば、日系企業のメキシコ進出状況は以下の通りです。
【メキシコ進出日系企業拠点数】
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
メキシコ | 1,300 | 1,272 | 1,312 | 1,498 |
在メキシコ大使館 | 635 | 612 | 614 | 705 |
在レオン総領事館 | 665 | 660 | 698 | 793 |
メキシコに進出する日系企業数は、コロナ禍で一時減少したものの、全体的には増加傾向にあります。特に在レオン総領事館が管轄する州では増加が顕著です。
在レオン総領事館は、メキシコ中部の「バヒオ地区」と呼ばれる6州を管轄しています。バヒオ地区はメキシコ中部の高原地帯の盆地のことで、インフラが整っており、治安も比較的安定していることから、日系企業の進出が盛んな地域です。
上記の調査結果から、メキシコに進出している日系企業の半数以上がバヒオ地区に集中していることが分かります。
参照元
外務省「海外進出日系企業拠点数調査」
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メキシコで暮らす日本人の数
メキシコ在住の日本人の数は以下の通りです。
【メキシコ在留邦人数(2023年)】
全体集計:10,253人
長期滞在者:7,359人(71.8%)
永住者:2,894人(28.2%)
メキシコ在住の日本人は10,253人です。これは、中南米ではブラジル、アルゼンチンに次いで3番目の多さとされています。
ただし、ブラジルやアルゼンチンは、在留邦人の9割以上が永住者であるのに対し、メキシコは7割以上が長期滞在者です。このことから、メキシコで暮らしている日本人は、駐在員など、一時的に働きに出ている人が多いことが分かります。
参照元
外務省「海外在留邦人数調査統計」
日本人が住みやすい地域5選!生活事情と主な仕事
ここでは、日本人が住みやすい地域について、生活事情や仕事について解説します。
メキシコシティ
メキシコシティは、メキシコの中心部に位置するメキシコの首都です。近郊都市も含めた都市圏には約2,000万人が暮らしているとされ、世界有数の人口密集都市として知られています。
メキシコシティは、政治・経済・金融の中心を担う、メキシコ最大の都市です。そのため、メキシコに進出する日系企業の多くがメキシコシティに拠点を構えています。
金融や保険、商社においては、日系企業のメキシコ法人本社がメキシコシティに設置されており、海外展開の拠点となっています。また、メキシコシティは大規模な消費市場であるため、小売業やサービス業の進出も盛んです。
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(バヒオ地区)グアナファト州
グアナファト州は、自動車産業が盛んな地域です。トヨタやホンダ、マツダなど、日系の自動車メーカーも工場を構えています。自動車メーカーの進出に伴い、日系企業の進出が増加し、2016年にはレオン市に日本国総領事館が開設されました。
日本人が多く暮らしているレオン市やイラプアト市は、日本人向け生活インフラの開発が進んでいます。日本食レストランや日本人が運営する学校、セキュリティのしっかりした物件などがあり、暮らしやすい環境が整っています。
(バヒオ地区)アグアスカリエンテス州
アグアスカリエンテス州は、日系企業の進出によって発展してきた州です。1983年に日産自動車が工場を設置してから、さまざまな日系企業が進出してきました。進出企業は自動車部品メーカーがメイン。古くから日系企業が進出していたことから、街全体としては親日の雰囲気があります。
アグアスカリエンテス州は、治安が良い地域です。州政府は、外国企業誘致のため治安維持に注力。車両検査やパトロール強化を行った結果、メキシコ国内でも比較的治安の良い地域となっています。気候も温暖で過ごしやすいので、日本人にとって快適に暮らせる街の一つといえるでしょう。
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(バヒオ地区)ケレタロ州
ケレタロ州は、自動車産業や航空宇宙産業、ロボット工学などが盛んな地域です。スペイン、カナダ、フランスなどの外国企業が拠点を構えており、日系企業も自動車関連企業を中心に拠点を構えています。
ケレタロ州は、治安が良く、日本人駐在員も多く暮らしています。日本食レストランや日系のホテルもあり、日本人が生活しやすい環境が整っているのが特徴です。また、近年発展が著しく、大型の商業施設やスーパーが充実しています。
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ヌエボレオン州
ヌエボレオン州モンテレイは、アメリカに近いという優位性から、多くの外国企業が拠点をおいている地域です。モンテレイは、メキシコ北部のなかでは比較的治安がよく、生活水準も高いので暮らしやすい街と言えるでしょう。鉄道や高速道路が通っており、物流の面でメリットがある一方、メキシコシティほど公共交通機関が発達していないので、生活するには車があると便利です。
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メキシコ地域別の給料
日本の約5.2倍という広大な国土を持つメキシコは、地域ごとに給与相場が異なります。基本的に、北部の工業州は平均所得が高く、南部の農業州は平均所得が低い傾向にあります。
【メキシコ地域別の世帯平均所得(月額換算)】
順位 | 地域 | 世帯平均所得(月額換算) |
メキシコ・国平均 | 21,232ペソ | |
1 | バハ・カリフォルニア・スル州 | 30,472ペソ |
2 | メキシコシティ | 29,770ペソ |
4 | ヌエボ・レオン州 | 28,673ペソ |
6 | アグアスカリエンテス州 | 26,096ペソ |
9 | ケレタロ州 | 24,985ペソ |
18 | グアナファト州 | 20,033ペソ |
31 | ゲレロ州 | 13,918ペソ |
32 | チアパス州 | 13,282ペソ |
アグアスカリエンテス州やケレタロ州は、自動車産業をはじめ外国企業の進出が盛んなため、平均所得の水準が高くなっています。
平均所得の水準は地域によって差がありますが、平均給与が低い地域は物価も安いことが多いので、生活していくことは可能です。収入と支出の割合で見れば、地域ごとの差はあまりありません。
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