このページのまとめ
- 海外出張の多い仕事には総合商社やメーカー、航空業界などがある
- 海外出張の多い仕事にはキャリアアップやビジネスレベル向上などのメリットがある
- 海外出張では治安に気をつける必要がある
- 海外出張には語学力、コミュニケーション能力、適応力が必要
「海外出張の多い仕事をしたいけれど、どういった仕事があるのか分からない」と悩んでいる方に向け、海外出張の多い仕事や必要なスキルについて紹介します。コラムを読んで、仕事選びの参考にしてください。
また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本語話者の方のメキシコでの就職をサポートしています。海外で働くにあたって、メキシコも視野に入れている方は、ぜひご相談ください。
海外出張が多い業界7選
ここでは海外出張が多い業界について解説します。海外出張の多い仕事を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
1.総合商社
総合商社は、幅広い分野の商品やサービスを扱う大規模な卸売業者です。あらゆる商材を扱っていることから、商社の仕事は「カップラーメンからロケットまで」というフレーズで表現されることもあります。
総合商社は海外の商品を扱うことも多いため、海外出張の機会が多い傾向にあります。海外出張の仕事内容は、現地企業との交渉や市場の視察、工場視察などがメイン。「海外出張に行くのはエリート」というイメージがありますが、最近では若手社員全員に海外経験を積ませるという企業も出てきています。
また、近年の総合商社は販売だけでなく、企業への出資や人材派遣、経営管理、システム開発などの業務も展開しています。国内外を問わずあらゆる企業との取り引きがあるため、総合商社は世界中に拠点をもっています。
2.メーカー
メーカーは、原材料を加工して製品の生産・販売を行う企業のことです。扱う分野ごとに、自動車メーカー、電気機器メーカー、食品メーカー、アパレルメーカーなどさまざまな種類があります。
メーカーは海外に工場を設置していることが多いので、海外出張の機会に恵まれています。特に、自動車や電気機器を扱う大手メーカーは、海外事業に力を入れている企業が多いので、さまざまな職種で海外出張のチャンスがあります。
海外出張の仕事内容は、営業や海外支社の管理、生産ラインの効率化、品質管理の指導などがメインです。
3.航空業界
航空業界は、旅客や貨物を輸送する企業や業種のことです。パイロットや客室乗務員、グランドスタッフ、航空整備士、航空管制官など、さまざまな職種が存在します。
国際線のパイロットや客室乗務員であれば、長期滞在は難しいものの、世界各地を飛び回る働き方ができるでしょう。近年では格安航空会社(LCC)も増えているため、航空会社の選択肢が広がっています。
4.建設業界(ゼネコン)
ゼネコンとは、マンションやビルなどの建設を上流から下流まで一式で請け負う建設業者のことです。ゼネコンは、国内の工事のみならず、海外の建設も担当することがあります。たとえば、道路や病院、橋、ダムといった公共事業は、北米や東南アジアを中心に展開しています。
海外出張の仕事内容は、工程の管理や現場の指揮がメイン。現場監督や管理業務、市場調査、事務所運営、従業員採用などの需要があります。
5.金融業界
金融機関の多くは、海外の都心部に支社を構えています。そのため、キャリア次第では海外出張を実現することができるでしょう。
特に投資銀行は、海外出張のチャンスが多いといえます。投資銀行は、一般的な銀行とは異なり、企業における資金調達やM&Aのアドバイスをする金融サービスです。投資銀行は海外に拠点を構える企業が多いので、海外出張の機会が多い傾向にあります。なお、外資系の投資銀行は、語学堪能な現地採用の社員が勤務しているため、海外出張の可能性は少なくなります。
6.海運業界
海運業界は、船を使って人や物資を運ぶ業種です。日本は海に囲まれた貿易大国なので、船を用いた物資の輸送が日々盛んに行われています。国内航路で輸送する内航海運と、外国航路を就航する外航海運があるので、海外で働きたい人は外航海運がおすすめです。
実際に船に乗って働く海上職を選べば、日本と海外を行き来する働き方ができるでしょう。海上生活は長くなるため、体調管理ができる人に向いています。また、海運業界は世界各国に取引先があるため、営業などの陸上職も海外で働けるチャンスがあります。
7.国際機関・独立行政法人
海外出張という働き方は、民間企業のほかに国際機関や独立行政法人にもあります。
国際機関とは、複数の国にまたがって存在し国際的に活動を行う組織です。国際通貨基金(IMF)、国際連合児童基金(UNICEF)、世界保健機構(WHO)、国際労働機関(ILO)などが挙げられます。主要機関とその補助機関などに就職すれば、海外で働く機会があるでしょう。
また、独立行政法人とは中央省庁から独立して業務を行う法人のことです。国民生活の安全や社会・経済の発展を目的としており、国立公文書館や造幣局、国立科学博物館なども独立行政法人に当たります。なかでも国際協力機構(JICA)であれば、海外出張の仕事に携わる機会は多いでしょう。なおJICAが運営する海外ボランティア派遣制度の青年海外協力隊は、2年間という任期付きですが海外でボランティアとして働けます。
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海外出張が多い職種6選
ここでは海外出張が多い職種について解説します。
1.営業職
営業職は、海外市場を相手にする海外営業として海外出張できるチャンスがあります。仕事内容は、日本製品やサービスの営業が中心です。生活用品や食品、化粧品、電気機器など、さまざまな業界で活躍できる可能性があります。
海外営業として働くには、高い語学力はもちろんのこと、海外の文化や風習、商習慣についての知識も必要です。ただし、営業の方法は日本と海外であまり変わらないので、日本で培った経験を海外でも活かすことができます。
2.技術職(エンジニア)
技術者も海外出張の可能性が高い職種です。海外に工場を持つメーカーなら、現地での業務指導のために海外出張できる可能性があります。また、IT企業におけるオフショア開発でも、海外企業の視察や開発支援をする際は海外に行ける可能性が高いでしょう。
3.現場監督
現場監督は、建設工事において、工程や品質、安全を管理する仕事です。海外でも日本の高い建設技術は需要があるため、現場監督は海外で働ける可能性があります。仕事内容は主に、工程の管理や現地スタッフの取りまとめ。技術力のある人が派遣される傾向にあるため、海外出張を目指す人は国内で経験を積む必要があります。
4.購買・調達
メーカーなどにおける購買部門も海外出張の機会が多いです。海外から商品を買い付けるために現地まで行くことが多く、取引先の選定や価格交渉などを担当します。語学力や交渉力が必要な職種です。
5.コンサルタント
コンサルタントは、日本企業の海外進出をサポートするなどの目的で、海外出張することがあります。また、特定の専門知識を有する場合は、エキスパートとして海外プロジェクトに参加することもあるでしょう。短い場合は数日、長い場合は数か月海外に出張することもあります。
6.マーケティング職
日本企業が海外進出する際は、売れる商品を見極めるために販売戦略を立てなければなりません。現地の情報を調べるため、マーケティング職は海外出張できる可能性があります。進出先の候補が複数ある場合は、さまざまな国を見て回ることも可能です。
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海外出張が多い仕事のメリット4選
ここでは、海外出張が多い仕事のメリットについて紹介します。
1.出張手当がつく
各企業の規定によって異なりますが、出張には出張手当が支給されます。特に海外出張の場合は、出張先の国の物価に応じて高額な手当てが支給されるケースもあるようです。収入アップの一端を出張手当が担っているということも珍しくありません。なかには出張が多くプライベートでお金を使わないために、貯まる一方という人もいるようです。
2.キャリアアップに繋がる
企業が社員を海外出張させるには往復の航空費、滞在中のホテル代、出張手当など多大なコストがかかります。そのためどの企業でも海外出張に選ばれるのは、成果を出すと期待されている人材が多いはずです。海外出張で得た知識や経験をもとに社内で活躍することで、今後のさらなるキャリアアップに繋がるでしょう。なお海外出張の経験は、転職をする際にも大きなメリットとなります。
3.会社の費用で海外に行ける
海外渡航には費用がかかりますが、海外出張であれば費用は会社が負担します。会社費用で海外に行けることは、海外が好きな人にとって嬉しいことでしょう。また見たことのない景色をみたり、知らない街を歩いたりするのが好きな人にも向いています。滞在先の治安や自由時間の有無によって異なりますが、現地の街並みや文化、食事、風習に触れることで知見を広めることもできるのではないでしょうか。
4.ビジネススキルが向上する
海外出張では現地企業の外国人相手に営業や交渉、役職によっては現地スタッフの指導をすることがあります。日本人と外国人では文化や考え方の違い、また仕事に対するモチベーションやアプローチ方法も異なるため、上手くいかないこともあるでしょう。海外で仕事を行う際は、広い視点で物事を見る姿勢が重要です。思考を巡らせ柔軟に対応することで、ビジネススキルの向上に繋がるでしょう。
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海外出張が多い仕事のデメリット4選
海外出張にはメリットもありますが、デメリットになる要素もあります。海外出張を検討している人は、事前にデメリットについても把握しておきましょう。
1.家族や友人と過ごす時間が減る
海外出張は、国内の出張よりも期間が長くなることもあります。そのため、なかなか家族や友人と過ごす時間が作れないこともあるでしょう。仕事中心の生活になり、プライベートが疎かになると感じてしまう人もいるようです。海外出張はビジネススキルの向上やキャリアアップの面で大きなメリットがありますが、プライベートとの両立を図ることも大切といえます。
2.治安の問題がある
国や地域によっては、治安の悪い場所があります。安全そうな先進国の都心部でも、一歩路地に足を踏み入れるだけで危険になるということもあるでしょう。特に海外ではスリやひったくりが多いので要注意。自分の荷物からは目を離さない、危険な場所には行かないなど常に防犯の意識を持つ必要があります。なお、滞在する国の治安については必ず事前に調べてから行くようにしましょう。
3.プレッシャーを感じる
海外出張に選ばれるのは、成果を出すと期待されている人材が多い傾向にありますが、その期待がプレッシャーになる人もいます。特に初めての海外出張であれば、右も左も分からず不安ばかりが募るという人もいるでしょう。何度も海外出張に行っているという人でも、多少のプレッシャーは感じるものです。また日本とは全く異なる環境での仕事になるため、ストレスを感じる人もいます。プレッシャーやストレスに耐える、または受け流す心を持っていないと、海外出張はつらいと感じてしまうでしょう。
4.体力的にきつい
出張には移動を伴いますが、国内と違い海外出張は移動時間が長い傾向です。特に日本からヨーロッパとなると飛行時間は10時間以上で、直行便がない国はさらに時間がかかることもあります。また現地に到着してからも、公共交通機関が発達していない国や地域では、車に乗って長時間移動することも珍しくありません。動かずに座っているというのは、想像以上に体力を使うものです。出張先での業務よりも、移動時間の方が負担に感じる人もいるでしょう。
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海外出張が多い仕事に就職する方法
海外出張が多い仕事に就くには、以下のような方法があります。
新卒で海外出張の多い企業に就職する
学生の人は、海外出張の多い企業への就職を目指すと良いでしょう。例えば、総合商社には若手社員全員に海外経験を積ませるという企業があります。そのため20代前半で海外出張をするのも夢ではありません。
ただし、総合商社に限らず、採用・配属の基準としてTOEICを導入する企業があります。求められるスコアはそれぞれ異なりますが、なかにはTOEIC800点以上を求める企業も。人気企業は入社倍率も高いため、厳しい就活になる可能性があります。
就業中の企業に海外出張希望を出す
現在就業中の人は、会社に海外出張希望を出すと良いでしょう。もし、所属する部署で海外出張がなければ、まずは海外と取引のある部署に異動願いを出す必要があります。海外出張をする人は、かねてから海外出張希望を出している人や実績を残している優秀な社員がほとんど。海外出張をしたいと思っていても人事の耳に入らなければ、なかなか選ばれることはないでしょう。普段から海外出張希望のアピールを行い、同時に仕事の実績を残すように努力することが大切です。
海外出張の多い企業に転職する
もしも今勤めている会社で海外出張が難しい場合は、海外出張の多い企業に転職するのも1つの手です。海外事業を展開している企業などでは、海外出張が前提の求人を出すところもあります。ただし海外出張のある仕事は人気が高いため、突出した語学力やスキル等がなければ採用は難しいのが現状。また、転職をすることで今まで培ってきたスキルが活かせなくなる可能性もあります。求められる条件と自分の経歴や希望がマッチする企業に転職するには、情報を集めることが重要です。転職エージェントでは希望やスキルに合った求人の紹介を行ってくれるため、積極的に活用すると良いでしょう。
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海外出張に選ばれる人とは?求められるスキル4選
ここでは海外出張するのに求められるスキルについて解説します。これから準備しておくことで、海外出張の実現に一歩近づけるでしょう。
1.業務遂行能力
海外出張をする人に最も求められるスキルは「業務遂行能力」です。海外出張には、販路拡大や現地拠点の管理など、それぞれ目的が定められています。そのため、海外派遣する社員については、海外でも業務がしっかりできるかどうかが最重要ポイントとなるのです。業務経験が豊富で、仕事について詳しい人が選ばれる傾向にあります。
語学力があっても、仕事のスキルが伴っていないと海外出張者に選出されるのは難しいでしょう。海外出張を目標にしている人は、国内で経験を積み、スキルを磨くことが重要です。
2.語学力
海外で働くなら、語学力が必要です。特に英語は公用語として使用している国が多く、ビジネスの際には最も使用する言語といえます。英語が母国語ではない国の人でも、世界相手にビジネスをしていれば、英語を話せるのが基本。職種によってはビジネスレベルの高い英語力を求められることもあるでしょう。
日本の多くの企業では、TOEICのスコアを英語力の判断の基準の1つとします。そのためTOEICは受けておくと英語力のアピールとなるでしょう。またビジネスの場面で役に立つビジネス英語も学んでおくことをおすすめします。
3.コミュニケーション能力
言語や文化の異なる外国人と仕事を行うには、より良いコミュニケーションを取ることが大切です。交流を通してお互いの経験や考え方を知ったり、情報交換をしながら理解を深めていくことで信頼関係が深まるでしょう。特に日本人はシャイな人が多く「理解されなかったらどうしよう」「間違えていたらどうしよう」と思うあまり、自分の意見をあまり述べたがらない傾向にあります。日本人同士であれば話し方やニュアンスなどで意図を理解してもらえることもありますが、外国人との会話では理解してもらうのは難しいでしょう。海外出張で円滑に仕事を進めるためには、恥ずかしがらず積極的にコミュニケーションを取る姿勢が重要です。
4.適応力
言語だけでなく文化や習慣、物事に対する考え方が異なる海外。気候や食べ物も日本とは違うため、海外出張中に体調を崩してしまう人も少なくありません。海外では、日本とは違う考え方や環境に戸惑うことがあっても、受け入れて適応する能力が大切です。環境の変化によって生じるストレスに耐える、また受け流すことが出来れば、今後どのような状況でも自分なりの対処法や向き合い方を身につけて適応していけるでしょう。
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海外出張が多い仕事をする際のポイント
海外出張が多い仕事をする際には、事前に準備しておくと良いことや心がけておくと良いことがあります。海外出張に行く前に確認しておきましょう。
渡航先の国について事前に調べておく
治安が良いといわれる日本に比べ、海外は危険が伴います。渡航前に必ず現地の安全情報を調べておくことが重要です。また渡航先での交通機関を調べておくと、スムーズな移動ができるでしょう。
なお、現地の水道水について調べておくのもおすすめです。日本のように水道水の水質基準が高い国は、あまり多くはありません。国によっては水道水でお腹を壊してしまうこともあります。
渡航先の国や地域の特色をきちんと調べることで、快適な海外出張を送れるでしょう。
世界情勢について知っておく
海外でビジネスを行う上では、世界情勢について知っておくことも大切です。世界情勢を知っておくことで、ビジネス相手との話題に事欠きません。海外ではミーティングや交渉を行う場合、いきなり本題には入らず「スモールトーク」と呼ばれる世間話から始まることが多いのです。ビジネスだけでなく文化やエンタメなどの情報もチェックしておくことで、より円滑なコミュニケーションがとれるでしょう。
渡航時の予定は日本と共有する
海外ではトラブルが発生する可能性もあるため、会社だけでなく家族ともスケジュール等を共有しておくと良いでしょう。搭乗するフライトや宿泊先のホテル、打ち合わせ先、緊急時の連絡先など詳細に共有することがポイントです。
転職エージェントを利用する
海外就労を視野に入れている人は、転職エージェントを利用しましょう。転職エージェントを利用すれば、海外出張に関する希望をはじめ、スキルや経験も踏まえたうえで仕事を紹介してもらえます。キャリアプランについてのアドバイスも受けられるので、転職・就職に関する不安も減らすことができるでしょう。
また、働きたい国が決まっている人については、特定のエリアに限定した求人を紹介してもらうことも可能です。希望する働き方がある人は、転職エージェントを活用することで、希望の実現に一歩近づくでしょう。
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