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公開日:2019年11月15日
更新日:2025年12月11日

メキシコにはかつて高度な古代文明がありましたが、大航海時代にスペイン人の侵略を受け、19世紀初頭まで植民地時代が続きました。 このコラムでは、そんなメキシコの古代から現代までの歴史をまとめています。「メキシコがどんな国か知りたい」と思っている方は、コラムの内容をご覧ください。
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メキシコでは、古代から、オルメカ文明やマヤ文明、アステカ文明といった高度な文明が発展してきました。しかし、16世紀のスペインによる侵攻で、アステカ文明は滅亡。メキシコ先住民の文明は破壊され、植民地支配を受けました。
スペインによる侵攻から約300年後、1821年にメキシコは独立。しかし、独立後は政治的混乱が続き、アメリカに敗れたことで広大な領地を失いました。
1910年には、ディアスの長期政権に対しメキシコ革命が起き、民主化が進みました。
戦後は、制度的革命党(PRI)の長期政権が続きましたが、PRIの腐敗が顕著となり2000年の大統領選挙で71年ぶりの政権交代が実現しました。
現在のメキシコに相当する地域では、アステカ帝国が滅亡する16世紀まで、メソアメリカ文明と呼ばれる古代文明が栄えていました。 メソアメリカ文明とはメキシコ周辺で興った文明の総称であり、スペインが大陸に進出してくる以前の文明全般を指しています。 メソアメリカ文明に共通する特徴は、ピラミッドや神殿の建設、太陽暦、とうもろこし・豆をはじめとする植物の栽培などです。北米大陸は地理的に孤立しており、アジアやヨーロッパ、アフリカとの交流がなかったため、固有の文明が栄えました。
メソアメリカ文明の母体となったのは、紀元前1200年頃にメキシコ沿岸部で興ったオルメカ文明です。オルメカ文明は、メキシコ高原のテオティワカン文明、ユカタン半島のマヤ文明に発展していきます。 現在のメキシコシティから北東に50キロほど離れた地点には、テオティワカン文明の中心となった巨大都市・テオティワカンがあり、最盛期の人口は20万人に達したともいわれます。しかし都市は森林破壊や水不足などによって衰退し、7世紀に崩壊。 その後はテオティワカン文明にかわってトルテカ文明が勃興し、トルテカ文明はチチメカ人の侵略に遭う12世紀まで続きました。
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1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見すると、スペイン人やポルトガル人による大陸への侵略が開始されます。 その頃メキシコではアステカ文明が繁栄しており、テテスコ湖の島の上にアステカ帝国の首都・テノチティトランが築かれていました。テノチティトランは当時のメソアメリカの中で最も巨大な都市であり、大神殿や宮殿、貴族の邸宅が立ち並んでいたと伝えられます。
1521年、テノチティトランはスペイン人のコルテスによって征服されてしまいます。スペイン人たちは都を徹底的に破壊し、その上にスペイン式の都を築きました。メキシコシティの原型は、この時スペイン人の手によって築かれたものです。スペイン人は湖の干拓を行い、現在湖はメキシコシティの一部にのみ残っています。 スペイン人がつくったメキシコシティは副王領となり、植民地化の重要な拠点となっていきました。
スペイン植民地時代は先住民のインディオにとって非常に厳しいもので、スペイン人が持ち込んだ疫病や厳しい統治によって多くの人々が命を落としました。 スペイン人は鉱山開発で富を築きますが、この時も先住民が労働力として使われ、過酷な労働で人口が減ったといわれています。さらにスペインは、「植民者が先住民をキリストに改宗すれば好きに働かせて良い」とするエンコミエンダ制を導入。エンコミエンダ制による過酷な労働で先住民の数が減ると、黒人奴隷を使って商品作物をつくるようになりました。
スペイン人はメキシコ各地にヨーロッパ風の都市を築き上げました。今でも国内にはスペイン統治時代の街並みを残す都市が多くあります。グアナファトやプエブラ、オアハカ、グアダラハラなどは、観光地として人気のスポットとなっており、植民地時代の面影をしのぶことができるでしょう。
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スペインによる支配は約300年に渡り、その間メキシコを含むラテンアメリカでは支配者による階級制度や差別がありました。
ペニンスラール:スペイン本国で生まれたスペイン人
クリオーリョ:メキシコで生まれたスペイン人
メスティーソ:スペイン人と先住民の混血
インディオ:先住民
スペイン人はメキシコ国内の人々を混血の種類で分けましたが、その中で最も身分が高いとされたのがペニンスラールです。階級制度の最下部には先住民と黒人奴隷がおり、スペイン支配下での厳しい生活を強いられました。
メキシコ独立の動きは、メキシコで生まれたスペイン人・クリオーリョが中心となったもので、ナポレオンのスペイン侵攻による混乱に乗じて独立運動が活発化していきます。
独立への気運が高まるなか、1810年9月16日にクリオーリョの生まれであるミゲル・イダルゴ神父が蜂起。「ドロレスの叫び」という演説が発せられ、メキシコ独立運動が始まりました。翌年1月にイダルゴは処刑されてしまいますが、各地で反乱は続き、1821年にメキシコは独立を果たします。
イダルゴは、独立運動の最初の指導者として称えられ「メキシコ独立の父」と呼ばれるようになりました。イダルゴが立ち上がった9月16日は、メキシコの独立記念日とされています。
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独立後はスペインに代わってメキシコを支配しようと諸外国が攻め込んでくるようになり、国内は不安定な状態が続きます。 1846年のアメリカ・メキシコ戦争では、アメリカからメキシコに大量の入植者が攻め込み、メキシコ国内は混乱。アメリカに敗れ、広大な領土を失いました。 レフォルマ戦争という内戦を経て、1861年にはフランスが侵入。ナポレオン3世の要請によってハプスブルク家のマクシミリアン大公がメキシコ皇帝の座につきました。
フランスによる干渉戦争は、ベニート・フアレスによる強い抵抗で終結。フアレスは先住民族から選ばれた初のメキシコ大統領となり、就任中にメキシコの近代化を進めました。 貧しい農家の出身ながら大統領にまで上り詰めたフアレスは「建国の父」と称えられ、現在では紙幣に肖像が描かれています。メスティーソの出身であったフアレスが大統領になるということは、ラテンアメリカの民族的な独立を意味していました。
フレアスが急死すると、フランス軍への抵抗活動で活躍したメスティーソの軍人、ポルフィリオ・ディアスが大統領に就任。ディアスは憲法改正によって無期限の大統領再選を実現し、20年以上に及ぶ長期の独裁政権を確立しました。ディアス政権のもとでは外国資本の導入によって近代化が成功したものの、特権階級のみを優遇する政策への不満が溜まっていきました。
1910年にメキシコ革命が勃発。ディアスは亡命し、革命は成功を収めます。ディアスの亡命後も国内では諸勢力の衝突が続きますが、1917年の憲法制定(現憲法)によってメキシコ革命はいったん落ち着きました。その後、1934年のカルデナス政権でようやく政権の安定が実現します。
メキシコでは1929年に最初の公党である「国民革命党」が発足し、戦後は「制度的革命党(PRI:Partido Revolucionario Institucinal)」となって長期政権を握ります。 PRIは「メキシコ革命の成果を制度として定着させること」を目的とした政権で、2000年の大統領選挙で国民行動党の候補者が当選するまで、一党独裁体制が続きました。
メキシコ経済は1940年代から豊富な石油資源を背景に発展し、1968年には高度経済成長の象徴ともいえるメキシコオリンピックが開催されます。同じ年にはメキシコシティで地下鉄が開通し、メキシコは農業国から工業国への転進を遂げました。 しかしこの時代の経済発展は、外国からの借款と石油輸出に支えられており、アメリカのドル高や石油価格の下落といった要因が重なり、80年代には幾度かの経済危機に見舞われることになります。 さらに1994年、メキシコ国内では先住民の反乱や政治家の暗殺といった政治不安が起こり、海外投資家の資金が国外へ流出。メキシコ通貨のペソが暴落する通貨危機に陥ります。この時のペソの暴落は世界的な影響があったことから、メキシコは諸外国からの緊急融資を受けて何とか危機を脱しました。
メキシコは通貨危機の反省を生かして、海外からの直接投資を重視する方針をとるように。現在のメキシコは充実したFTA(自由貿易協定)や巨大消費市場であるアメリカに隣接する立地の良さから、製造・輸出の拠点として世界中の企業から注目を集めています。 2000年代以後は日本の自動車メーカーも相次いでメキシコに進出。グアナファト州やケレタロ州を中心に日本人の数が増えています。
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