このページのまとめ
- メキシコのお祭り「死者の日」は、死者が帰ってくることを祝うお祭り
- お祭りに欠かせない祭壇「オフレンダ」の供物はすべて意味がある
- 国内外からガイコツが集結!カラフルな装飾と仮装でお祭りを楽しむ
メキシコ国内外でもっとも知られているお祭りは、「死者の日」のお祭りではないでしょうか。死者の日」のお祭りは、明るく陽気な死者の世界を描いた映画『リメンバー・ミー』のモチーフにもなっています。このコラムでは、メキシコの「死者の日」のお祭りについて詳しく解説します。
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メキシコのお祭りといえば「死者の日」
「死者の日」の祭りは、盛大な飾り付けやパレード、奇抜なガイコツの仮装のインパクトで有名です。まずは、いつどこで開催されているのか、どんなお祭りなのかをご紹介します。
「死者の日」の祭りはいつ?どこで?
「死者の日」は、毎年11月1日と2日にメキシコ全土で祝われています。特に、伝統の街オアハカと巨大なパレードが行われるメキシコシティは、規模も大きく、世界中から観光客も訪れて盛大に行われています。
死者の祭りはメキシコのお盆
「死者の日」は、亡くなった人の魂が現世に戻ってくることを祝う日で、亡くなった人の家族や友人が集まり、語り合います。日本のお盆にも似た行事ですが、日本と違う点は、あくまで明るく楽しい「お祭り」であるという点です。メキシコでは、古来から祖先のガイコツを身近に飾っておく習慣があり、恐ろしいイメージのあるガイコツも、人形を作って飾ったり、メイクや衣装で仮装したりしてお祭りのモチーフとなっています。ちなみに、11月1日は子供の魂が帰ってくると言われ、2日には大人の魂が帰ってくると言われています。
ユネスコ無形文化遺産にも指定されたお祭り
「死者の日」のお祭りは、とにかくカラフル。メインで飾られる鮮やかなオレンジの花、マリーゴールドや、死者を迎える祭壇、パレードと街中が色で溢れます。2003年には、「死者の日」はユネスコ無形文化遺産にも指定されました。いわば、メキシコの歴史から死生観、文化、陽気なメキシコ人のスピリットまで、五感で体感できるお祭りといえます。
死者の捧げる、祭壇「オフレンダ」とお墓
「死者の日」に欠かせないのが、「オフレンダ」と呼ばれる祭壇です。亡き人が眠る墓地も同様に飾り付けられます。
玄関先や広場もカラフルな祭壇であふれる
「死者の日」には、各家庭の中や外、街なかの広場で鮮やかなマリーゴールドや様々な供物、故人の写真などで飾られた、祭壇「オフレンダ」が見られます。特に初めて見る人は、その大きさや、飾りのバリエーションの多さに終始圧倒されるでしょう。
祭壇の供物や装飾の意味
祭壇は、現世に帰ってきた魂を迎え入れるためのもので、その供物や装飾にはそれぞれ意味を持っています。伝統的で代表的なお供え物や装飾に込められた想いと合わせて紹介します。
マリーゴールド
死者の日といえば、オレンジ色のイメージがあるかもしれません。これはマリーゴールドの飾り付けがふんだんに施されているからでしょう。メキシコでマリーゴールドは、太陽光を吸収して光を放つと考えられているため、死者がその光を頼りに、迷わずに帰ってこれるという意味があります。また、マリーゴールドは新たな「生」を生む花とも言われています。
パペルピカド Papel picado(切り紙)
パペルピカドとは、色鮮やかな薄い紙に、骸骨や花などのモチーフが緻密で精巧に切り抜かれたメキシコの伝統工芸です。パペルピカドは供物の中でも、風を意味し、祭壇の重要なシンボルとして飾られています。死者の日だけでなく、独立記念日やクリスマスなどの装飾にも使われます。
カラベリタ Calaverita (どくろの砂糖菓子)
カラベリタは、頭蓋骨を型どったカラフルな砂糖菓子です。祭壇には、大小たくさんのカラベリタが供えられます。その意図は、ドクロの見た目通り「死」の表象として、さらに、生きる者に「自分もまたいつか死ぬことを忘れるな」という精神を思い出させる意味も含まれています。
「死者のパン 」Pan de Muerto
「死者のパン」とも呼ばれるパンデムエルトもまた、頭蓋骨や骨の形をしていることが多く、死者の日に欠かせないお供え物です。もてなしの精神や大地の恵みを表しています。「死者のパン」は食べるためにも売られていて、オレンジなどのフルーツの香りがするパンや、アマランサスやシュガーのトッピングのパンなど多くの種類があります。
お香
死者の魂が安全に帰ってこられるよう、祭壇や墓地などの場所を浄化する役割があります。同じ意味で、塩も供えられます。
ロウソク
ロウソクは、死者の魂が行きも帰りも迷わぬよう、導いていく光の役割を果たします。
亡くなった人の写真や好きだった食べ物
亡くなった人の写真や生前好きだった食べ物や飲み物を供えます。死者の魂を歓待し、再会を喜び合うものとして、生前の記憶を蘇らせる供物・装飾です。
お墓もカラフルに飾り付け
死者の魂を迎え入れるために飾り付けられるのは、祭壇だけではありません。墓地やお墓のひとつひとつが、マリーゴールドやケイトウなどカラフルなお花で埋め尽くされます。オレンジや赤い花の絨毯にロウソクの明かりが灯り、とても幻想的なムードが漂います。そして、お祭りの最終日には、故人の家族や友人がお墓に集まって、故人を偲び、語り合いながら一晩を過ごします。
カラフルな仮装や民族衣装でパレード
「死者の日」のお祭りでは、奇抜なガイコツのメイクやコスチュームで仮装した人が街中に溢れます。広場には大きな祭壇やガイコツの人形、巨大なパレードにダンス、屋台、パーティーがあちらこちらで行われ、人々の熱気は最高潮に達します。ここでは、お祭りの見所や、楽しむためのポイントをご紹介します。
街中がガイコツの仮装でいっぱい!
お祭りの数日間は、昼夜を問わず、ガイコツのフェイスペインティングの老若男女が街にくり出します。特に11月1日は子供の死者の魂が帰ってくる日と言われているので、ガイコツの仮装をした可愛い子供たちが多く見られます。もちろん観光客の参加も、ガイコツ以外の仮装もOKです。ちなみに女性には、おしゃれなドレスのガイコツ「カトリーナ」の仮装が大人気です。カトリーナはお土産のモチーフにもなっているので、ぜひチェックしてみてください。
「死者の日」が楽しめる街をチェック!
「死者の日」のお祭りの前後一週間は、メキシコ各地で祝われ、「死者の日」に関連したパレードやイベントが実施されています。なかでも、伝統的で盛大に行われるオアハカと首都のメキシコシティは要チェックです。オアハカは、死者の日を目当てに世界中から観光客が訪れるという街。メキシコシティは、巨大なグランドパレードや音楽隊の演奏、民族衣装の女性のダンス、パーティーが各所で行われ、連日飽きさせない魅力があります。時間に余裕があれば、両方とも足を運んでみるのもおすすめです。
まとめ
メキシコの「死者の日」のお祭りは、メキシコ全土で毎年11月1日~2日に行われます。「死者の日」は、亡くなった人の魂が帰ってくる日といわれ、故人の家族はメキシコの文化に根付いた祭壇「オフレンダ」を飾ります。街には、巨大でカラフルなオフレンダ、盛大なパレード、イベントなどが催され、人々はガイコツのフェイスペインティングや衣装で練り歩きます。メキシコ中が盛り上がる「死者の日」をぜひ体感してみてください。
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