このページのまとめ
- ハリスコ州はメキシコ中西部、太平洋に面する州
- 蒸留酒「テキーラ」や楽団「マリアッチ」の発祥地として有名
- 州都グアダラハラはメキシコ第二の大都市。多くのハイテク企業が拠点を構える世界都市となっている
- ハリスコ州は日系企業の進出が盛んな「バヒオ地区」に含まれている
ハリスコ州へ渡航する予定がある方に向け、ハリスコ州の基本情報や観光スポットについて解説します。ハリスコ州は多くの魅力があるエリアなので、コラムを読んで渡航前にチェックしておきましょう。
また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本人のメキシコでの就職をサポートしています。海外で働くにあたって、メキシコも視野に入れている方は、ぜひご相談ください。
メキシコ|ハリスコ州の基本情報
ハリスコ州(Estado de Jalisco)は、メキシコ中西部に位置する州です。ナヤリット州やミチョアカン州など6州と接するほか、州西部の大部分は太平洋に面しています。面積は約78,596km²で、国内7番目に大きい州です。人口は約835万人と中西部の州の中で最も多く、国内でも3番目に人口が多い州となっています。
州都はグアダラハラ。都市圏の人口約500万人を誇るメキシコ第二の大都市です。
参照元
国立統計地理情報院(INEGI)「México en Cifras」
メキシコ文化の発祥地!ハリスコ州の特徴
ハリスコ州は、メキシコの経済・商業・文化における重要な拠点となっています。ここではハリスコ州の特徴について解説するので、ぜひチェックしておきましょう。
メキシコの蒸留酒「テキーラ」の発祥地
メキシコを代表するお酒「テキーラ」は、ハリスコ州テキーラ村が発祥です。テキーラは、アガベというリュウゼツランの一種を原料とする蒸留酒のこと。原産地呼称が認められているため、テキーラでつくられたものだけがテキーラと呼ばれます。テキーラは現在も大量に生産されており、2022年には約6.5億リットルが生産、そのうち約4億リットルが輸出されました。
また、テキーラの醸造所やアガベ畑は、「テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観」として世界遺産にも登録されており、テキーラを飲みながらリュウゼツラン畑を眺める鉄道ツアーが人気となっています。
参照元
テキーラ規制委員会(CRT)「Statistical Information」
メキシコの音楽隊「マリアッチ」の発祥地
ハリスコ州グアダラハラは、マリアッチの発祥地とされています。「マリアッチ」とは、メキシコの音楽を演奏する楽団のことです。人数は3人~数十人規模とさまざまで、主にボーカルやギター、バイオリン、トランペットなどで構成されます。丈の短いジャケット、装飾のついたタイトなズボン、そして「ソンブレロ」という広いつばの付いた大きな帽子を身に着けるのが伝統的なスタイルです。なお、マリアッチは音楽ジャンルを指すものではありません。マリアッチの楽団は、メキシコの伝統的な曲をはじめさまざまな音楽を演奏します。
お祝いごとには欠かせないマリアッチ。お祭りや宴会があれば、マリアッチの姿を見ることができるでしょう。また、広場や公園で演奏していることも多いので、見ることができるかもしれません。
豊かな自然環境
ハリスコ州は、自然環境に恵まれたエリアです。「プエルトバジャルタ」に代表される美しいビーチもあれば、メキシコ最大の湖である「チャパラ湖」、ジャングル、乾燥地帯、山岳地帯などさまざまな環境があります。メキシコらしい自然の景色が一挙に楽しめるのもハリスコ州の特徴の一つです。
IT・電子機器関連の産業が盛んな世界都市「グアダラハラ」
ハリスコ州都グアダラハラは、アメリカの大手IT企業や、電子機器の製造受託企業など多くのハイテク企業が集積する大都市です。高度人材が集まりやすいことから、「メキシコのシリコンバレー」と呼ばれることもあります。スタートアップ企業が多く、メキシコのイノベーションの中心地であるグアダラハラは、北米有数の世界都市となっています。
なお、ハリスコ州全体でみると、農業や漁業、家畜業などが盛んです。また、アグアスカリエンテス州やグアナファト州など自動車関連企業の進出が盛んなエリアと接しているため、自動車関連の産業にも力を入れています。
日系企業の進出が盛んな「バヒオ地区」に含まれる
ハリスコ州は、「バヒオ地区」という日系企業の進出が盛んなエリアに含まれています。バヒオ(Bajio)は日本語で「盆地」という意味。バヒオ地区は、メキシコ中部にある高原の盆地一帯のことを指します。バヒオ地区はインフラが整っており、教育レベルも高水準。治安も良いことから、日系企業の進出先として選ばれてきました。
ハリスコ州には自動車メーカーの「ホンダ」をはじめ「旭硝子」「花王」「日本通運」など複数の日本企業の拠点があり、進出する日系企業の数も増加傾向にあります。
参照元
Jalisco Gobierno del Estado de Jalisco「JALISCO」
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ハリスコ州の観光スポット
ここではハリスコ州の観光スポットについて紹介します。メキシコ文化に興味がある方はぜひチェックしておきましょう。
グアダラハラ
ハリスコ州都のグアダラハラは、コロニアル様式の町並みが美しい都市です。メキシコ壁画運動の名作や、豪華で荘厳な石造りの建築物など、街には有名な観光スポットが多数存在します。
ハリスコ州庁舎
ハリスコ州庁舎は、バロック様式の荘厳で重厚感のあるたたずまいが特徴的な建築物です。グアダラハラの中心部、アルマス広場に面して立地しています。外観を見て回るだけでも見応えがありますが、内装もまた魅力。グアダラハラ出身の著名な芸術家「ホセ・クレメンテ・オロスコ」によって描かれた壁画『立ち上がる僧侶イダルゴ』が鑑賞できます。ハリスコ州庁舎はイダルゴ神父が奴隷解放宣言を行った歴史の舞台でもあるため、歴史に興味がある人にもおすすめのスポットです。
オスピシオ・カバーニャス
1997年に世界遺産に登録されたオスピシオ・カバーニャスは、グアダラハラを代表する観光スポットの一つです。もともとは病院や孤児院として建てられた施設ですが、現在は文化センターになっています。
オスピシオ・カバーニャスの魅力は内装にあります。芸術家オロスコの描いた壁画や天井画が50点以上展示されており、圧巻の光景です。特に『炎の人』はオロスコ最高傑作とされている作品なので、ぜひ一度見に行ってみましょう。
なお、オスピシオ・カバーニャスの敷地は広大で、礼拝堂や広場、植物園、渡り廊下などがあるため、ゆったりと見て回るのにも適しています。
グアダラハラ大聖堂
グアダラハラ大聖堂は1500年代に建設された歴史ある建築物で、グアダラハラのシンボルともいえる存在です。バロック、ゴシック、ビザンツといったさまざまな建築様式が採用されており、独特かつ複雑で荘厳な外観をしています。四方を広場に囲まれた大聖堂(カテドラル)は、各方面からのアングルや太陽の光との兼ね合いで雰囲気が変化します。夜はライトアップされて昼間とは違う雰囲気になるので必見です。
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トナラとトラケパケ
グアダラハラ近郊にあるトナラとトラケパケは、陶器で有名な村です。トナラは焼き物、トラケパケはガラス工芸が盛んなことで知られています。おしゃれな雑貨屋や露店が立ち並ぶトラケパケは、ショッピングにぴったりの街。陶器や工芸品をお土産に買うならおすすめのエリアです。また、トナラでは定期的に陶芸市が開催されます。露店が出て多くの人で賑わうので、行ってみるのもおすすめです。
テキーラ
テキーラの産地であるテキーラ村は、観光地としても有名です。特に人気が高いのは、テキーラの鉄道ツアー。テキーラを試飲しながら、アガベ畑が広がる景観をゆっくり眺めることができます。また、町では本場のテキーラが飲めるほか、テキーラに合うおいしい食事や日本にはない限定のテキーラを楽しむことができます。お酒好きにはぜひおすすめしたいスポットです。
プエルトバジャルタ
プエルトバジャルタは、カンクンやロスカボスに次ぐ人気のリゾートビーチです。美しい太平洋の海をはじめ、グルメやショッピング、ナイトライフなど南国のリゾート生活を楽しむことができます。また、許可されたボートでしか行けないマリエータ諸島のヒドゥンビーチ(隠されたビーチ)も魅力。大きな穴の中に隠されるようにして砂浜がある、まさに秘境といった景観です。
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