このページのまとめ
- アグアスカリエンテスには日産自動車をはじめ多くの日本企業が進出している
- そのため日本食レストランや日本人学校など日本人向けの施設が充実している
- 年中暖かく過ごしやすい気候
- 日本語が通じるクリニックもあるので安心
- 治安は良好。外国企業誘致のため治安維持に力を入れている
日系企業の進出が盛んなアグアスカリエンテスには、日本食レストランなど日本人向け施設が充実しています。また、年中暖かい気候で治安も良好なので、日本人にとっては過ごしやすいでしょう。このコラムではアグアスカリエンテスの気候や治安、医療、観光情報について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本人のメキシコでの就職をサポートしています。海外で働くにあたって、メキシコも視野に入れている方は、ぜひご相談ください。
アグアスカリエンテスの基本情報
アグアスカリエンテス州は、メキシコ中西部に位置する州です。面積は5,616k㎡で、日本の東京都の約2.5倍程度の大きさ。メキシコ国内では4番目に小さい州です。人口は約143万人で、その8割以上が都市部に住んでいます。州都は「アグアスカリエンテス」です。
アグアスカリエンテスはスペイン語で「温かい水/熱い水/温泉」を意味しています。その名前のとおり温泉の出るエリアが多く、日本の温泉地とまではいかないものの温泉を楽しめる施設も存在しています。
ちなみに、南米ペルーのマチュピチュ観光の拠点である「アグアスカリエンテス村」にも同じように温泉があります。
そのほか、大学の数が多く、「UAA(Universidad Autónoma de Aguascalientes)」や「ITA(Instituto Tecnológico de Aguascalientes)」などメキシコ有数の私立・公立大学があることから、教育熱心な州としても有名です。メキシコでは「住みたい街」ランキングの上位に毎年入っています。
日系企業の進出によって日本人に馴染みのある都市に!
アグアスカリエンテスは、日系企業の進出が盛んなエリアです。多くの日本人が暮らしていることから、日本食レストランや日本食スーパー、日本人学校など日本人向けの施設が多数存在し、日本人にとって馴染みのある都市となっています。
アグアスカリエンテス州にある日系企業で代表的なのは「日産自動車」。日産自動車の海外工場は1983年から操業しています。古くから自動車メーカーが進出していたので、進出している日系企業の多くは自動車関連の企業です。
自動車用プレス部品メーカー「ユニプレス」や、小型モーターの製造を専門とする「マブチモーター」、サスペンションを中心としたプレス部品の開発製造を行う「ヨロズ」などが海外工場を構えています。
参照元
Instituto Nacional de Estadística y Geografía (INEGI:国立統計地理情報院)「Aguascalientes」
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日本人は暮らしやすい!アグアスカリエンテスの生活環境
アグアスカリエンテスは日本人が過ごしやすい都市です。ここではアグアスカリエンテスの生活環境について解説します。
気候:年中温暖で過ごしやすい
アグアスカリエンテスは、平均気温17.4℃で1年を通して温暖な気候です。雨は6~9月の夏の雨季に集中しており、ほかの季節にはあまり降りません。気候区分は、半乾燥気候(ステップ気候)に属しています。年間の気温の変化があまりないので、過ごしやすい気候です。
交通手段:バスやタクシーでの移動がメイン
アグアスカリエンテスでの移動はバスやタクシー、Uberの配車サービスがメインです。タクシーの料金は安価なので、スペイン語に自信がある方は利用してみると良いでしょう。一方、スペイン語に自信がない方はUberなど配車アプリの利用をおすすめします。
なお、アグアスカリエンテス州は、メキシコのなかでも珍しく日本の運転免許のみでも運転できる州です。しかし、市の警察など、州の法律を完全に理解していない人に無免許の疑いをかけられてしまうリスクも考えられるため、基本的にはメキシコの運転免許の取得をおすすめします。
Portal oficial del Gobierno Estatal de Aguascalientes(アグアスカリエンテス州政府のポータル)「LICENCIA DE CONDUCIR TIPO AUTOMOVILISTA(自動車運転免許証)」
また、アグアスカリエンテスには、市中心から30kmほど南にアグアスカリエンテス国際空港があります。小さいながらも国際空港なので、国内線のほかにアメリカのダラスやヒューストンの定期便が運行しています。
食事:日本食レストランが充実
日系企業の進出が盛んなアグアスカリエンテスには、多くの日本食レストランが存在します。なかには日本語で書かれたメニューを備えるレストランもあるため、外国語が苦手な日本人も暮らしやすい環境が整っているといえるでしょう。また、日本の調理器具や調味料を扱う食材店もあるので、自炊派の人も日本の食事を再現できます。
医療:日本語が通じるクリニックがあるので安心
外務省「世界の医療事情 メキシコ」では、メキシコ国内で日本語が通じるクリニックを紹介しています。アグアスカリエンテス州には、24時間救急外来がある、かつ日本語が通じるクリニックが3つあり、いざというとき頼れるので安心です。
参照元
外務省「世界の医療事情 メキシコ」
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アグアスカリエンテスの治安は良好
メキシコと聞くと治安の悪さを連想する方も多いはず。ただ、アグアスカリエンテスの治安は他の地域に比べると安定しているといえます。外務省「海外安全ホームページ」でも、アグアスカリエンテス州に危険度は設定されていません。
アグアスカリエンテスは、日系企業をはじめ、外国企業の進出によって経済発展してきたエリアです。そのため、外国企業を誘致するための治安維持に力を入れており、州警察がパトロールを行ったり、州の境界で車両検査を行ったりして警備を強化しています。
当然ながらスリや窃盗、車上荒らしなどには日頃から気をつけておく必要がありますが、基本的には外国人であっても安心して暮らせるエリアだといえるでしょう。
参照元
外務省「海外安全ホームページ メキシコの危険情報」
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アグアスカリエンテスに行くなら押さえておきたい観光情報
アグアスカリエンテスは仕事で行くことが多い街です。しかし、メキシコならではの文化が体感できる観光スポットも存在します。ここでは、アグアスカリエンテスに行くなら押さえておきたい観光情報について紹介します。
サンマルコス祭
メキシコでは、各街で年に一度「Feria(フェリア)」という祭りを開催します。アグアスカリエンテスのフェリアは「サンマルコス祭」です。サンマルコス祭は、4月中旬~5月上旬の3週間にわたって開催されます。
街のいたるところに屋台が出るほか、演奏・演劇のコンサートやサーカス、闘牛、カジノなど、さまざまなイベントが催されます。サンマルコス祭はメキシコ有数の規模を誇る祭りで、国内外から多くの観光客が訪れて街は大いに賑わいます。
パトリア広場
パトリア広場は、市街地の中心部にある広場です。普段は街の人の憩いの場となっているほか、季節によってはイベント会場にもなっています。
パトリア広場はアグアスカリエンテス観光の拠点となるエリアです。広場の周辺には歴史的建造物が立ち並び、「大聖堂(カテドラル)」やビクトリアン様式の「モレロス劇場」、赤レンガが特徴的な「州庁舎」などを見て回ることができます。また、そのほかの施設も基本的に広場を中心に広がっているため、広場を拠点にすると迷わず観光できるでしょう。
大聖堂(カテドラル)
カテドラルは、パトリア広場の西側に隣接しています。建てられたのは1738年のこと。そびえ立つ2本の塔や、美しい装飾が施されたバロック様式の荘厳な外観が特徴的です。夜はライトアップされ、一層見応えがある外観になります。また内装も美しく、白い大理石でつくられた柱や天井が金細工で飾られるという豪華なつくりをしています。内部を見学することも可能ですが、あくまで宗教施設なので決められたルールを守って見学するようにしましょう。
死の博物館(National Museum of Death)
死の博物館は、ガイコツをモチーフにした工芸品を展示している博物館です。恐ろしい名前をしていますが、展示されているガイコツはユニークでユーモラスな見た目をしています。
メキシコには、古代から先祖のガイコツを身近に飾る風習がありました。ガイコツは死と生まれ変わりの象徴だと考えられており、死は悲しいものではなく再生のはじまりとされていたのです。死の博物館では、古くから続くメキシコの文化を感じられます。
オホカリエンテ
オホカリエンテは人気の公共のスパ施設です。タイル張りの個室浴槽を時間単位で借りられて、温泉を楽しめます。湯の温度が低いこともあり、日本の温泉とは雰囲気が異なりますが、ゆっくりくつろげるスポットです。アグアスカリエンテスにはオホカリエンテ以外にも温泉スパ施設があります。
死者の日
メキシコの有名な祭日「死者の日」は、故人を偲び感謝して生きる喜びを分かちあうイベントです。日本の「お盆」と同じで、故人の魂がこの世に返ってくる時期と考えられています。「死者の日」は死を悲しむものではなく、死者を迎え入れて家族の絆を深めるイベントなので、明るく楽しい雰囲気でお祝いします。
アグアスカリエンテスは、「骸骨の貴婦人カトリーナ」の絵で知られるホセ・グアダルーペ・ポサダの出身地です。そのため、死者の日は盛大に祝われ、サンマルコス公園にカトリーナの巨大な人形が立てられるなど、さまざまな催し物が出されます。
「骸骨の貴婦人カトリーナ」は、1910年ごろ当時の政治体制を風刺する作品でした。ガイコツの女性がヨーロッパ風の帽子をかぶっている様子は、メキシコの古い文化を捨てて、ヨーロッパの文化を模倣しようとする上流階級の女性を揶揄するものだったのです。ポサダの作品には「カトリーナ」の名前はなく、のちにディエゴ・リベラによって書かれた壁画で名付けられ、人気となりました。
現在、カトリーナは死者の日のシンボルともいえる存在になっており、祭日には街のあちこちでカトリーナの仮装をする人々が見られます。
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