Find a Job in Mexico 【Leverages Career Mexico】
公開日:2019年1月22日
更新日:2024年9月30日
自動車業界を中心に海外拠点の候補地として人気を集めているメキシコ。なぜメキシコに拠点を構える企業が増えているのでしょうか。当コラムでは、メキシコに進出している自動車メーカーや食品メーカーの特徴について解説。メキシコを拠点として選ぶメリットについてもお伝えします。 また、現地で働くことに興味がある方に向けて、仕事探しの方法もご紹介。海外を活躍の舞台としてお考えの方はぜひご覧ください。
海外拠点として注目を集めるきっかけの1つが、下記に挙げた大手自動車メーカーの進出。各社のメキシコ国内シェア、特徴についてまとめました。
日本国内でトップシェアを誇るトヨタ。メキシコ国内シェアは7.2%で4位ですが、2019年にグアナファト州で新工場の稼働を予定しているため、今後順位が変動する可能性はありそうです。 現地の工場ではピックアップトラックの「タコマ」を年間10万台生産予定。オフロードに強いタフな性能と洗練されたデザインが特徴的です。 アメリカで根強い人気を誇るピックアップトラックの生産はメキシコにおける事業展開の要。これまでメキシコ国内の生産は、マツダの工場によるOEM生産で対応していましたが、自社生産を強化することで、より競争力を持つ存在となりそうです。
日産のメキシコ国内シェアは22.1%で1位。長くメキシコで歴史を築き上げてきた企業だからこその結果でしょう。 同社における初の海外拠点、シバク工場は1966年設立。ダットサン「ブルーバード」の組み立てから歴史が始まりました。1982年にはアグアスカリエンテス工場を稼働。10年後の1992年には完成車を生産するまでの施設に成長を遂げます。 長い歴史の中で培われた、ブランド認知度の高さは同社ならではの強み。特に象徴的なのが2017年まで30年に渡り生産されていた、ツル(日本名「サニー」)です。累計販売台数は240万台と、メキシコでの成長を支えてきた車種と言えるでしょう。2015年5月にはメキシコ国内における全車種の累計販売台数が1,000万台に到達。現在まで確固たる地位を築いています。 今後は電気自動車のパイオニアとして名高い、日産の技術力を活かした製品開発に注力するようです。
ホンダのメキシコ国内シェアは5.1%で7位。1985年にメキシコへ進出し、1年後の1986年にはハリスコ州エルサルトにメキシコ初となる生産工場を構えました。当初は自動車部品とオートバイに特化した生産工場でしたが、徐々に自動車の生産にシフト。1995年にはアコード、2007年にはCR-Vモデルに製造車種を変更し、年間7万台以上を製造するまでになりました。 2012年にはメキシコ第二の生産拠点としてセラヤ工場を建設。年間生産台数20万台という生産能力を持つ同工場では、アメリカ向けモデルのHR-V(日本名「ヴェゼル」)やフィットを製造するほか、CVT(無段変速機)の生産プラントも併設しているのが特徴です。メキシコの生産拠点を軸に、北米市場での競争力を強めています。
マツダのメキシコ国内シェアは4.1%で9位です。同社のメキシコ市場参入は2005年。2011年にはグアナファト州サラマンカ市に「Mazda de Mexico Vehicle Operation(MMVO)」を住友商事株式会社と合弁で設立しました。 同工場にて、2014年からは、Mazda3(日本名アクセラ)、Mazda2(日本名マツダデミオ)の量産を開始し、アメリカや欧州向けの生産体制を拡大、強化しています。 2015年にはトヨタと包括提携を結び、トヨタからマツダへハイブリッド技術の提供、マツダからトヨタにOEM供給するなど、協力関係を築いてきました。より海外事業を強化するため、2017年8月には資本提携を結び、電気自動車(EV)の共同技術開発、先進安全分野における技術連携などを推進しています。
上記からも分かるとおり、日本の自動車メーカーがメキシコのシェア上位を占める状況です。引き続き、競争力強化を目的とした、生産拠点の拡充や技術開発の推進が各社で予想されます。
参照元:INEGI – Instituto Nacional de Estadistica y Geografia http://www.inegi.org.mx/ 参照元:日産(US) – https://nissannews.com/en-US/nissan/usa/releases/nissan-announces-end-of-production-date-for-the-tsuru-in-mexico?mode=print 参照元:ホンダ(メキシコ) – https://www.honda.mx/acerca/#historia 参照元:マツダ – http://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2014/201401/140107a.html ※当コラムに記載されている情報は2018年9月時点のものです
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メキシコには自動車メーカーだけでなく、他業種の日系企業も進出しています。下記に代表的な企業2社を挙げましたので、参考にしてください。
1972年アメリカのカリフォルニア州にMARUCHAN, INC. を設立。そこでアメリカに向けたカップラーメン、インスタント麺「マルちゃん」の生産・販売をスタートさせました。 メキシコで爆発的に広まったのは、アメリカへ出稼ぎに行った人がお土産として大量に持ち込んだことがきっかけの1つ。以来、「マルちゃんする(早い、すぐできるの意)」という言葉ができるほど、メキシコ国内で愛される商品になりました。ライムを絞ったり、チリソースをかけたりするなど、メキシコ流のアレンジで食べるのが一般的なようです。 また、低価格であるという点も支持される要素として挙げられます。大量生産に加えて、容器の蓋をミリ単位で調整するなど、コスト削減の取り組みが実を結んだようです。
1981年からメキシコで事業展開を開始したヤクルト。メキシコ州イスタパルカ市に1つ目の生産工場が建設され、量産をスタートします。2004年にはハリスコ州の州都グアダラハラ市に新工場を設立。2016年には、ヤクルトやヨーグルト「ソフール」を含む乳製品の1日平均販売本数が、356万本にまで上りました。日本、中国、インドネシア、韓国に次いで第5位という販売本数から、市場規模の大きさが分かるのではないでしょうか。 また、日本と同様にスーパーやコンビニのほか、ヤクルトレディーによる訪問販売も実施。導入当初は苦戦したようですが、約10年に渡って地道に粘り強く活動したことで、文化として受け入れられたようです。今では、主要都市のほとんどに営業拠点が開設するまでになり、ヤクルトが身近な存在となったことを裏付けています。
上記に挙げた企業のほか、医療機器メーカーのTERMO、2017年に成田~メキシコ間の直行便を開通したANAなど、数多くの日系企業が拠点を設置。追随する形で各業種のサプライヤーが今後さらに増加する可能性もあるでしょう。 現地で日本文化が親しまれていることも後押しになり、業種の幅も広がるのではないでしょうか。
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メキシコに進出している企業について紹介してきましたが、なぜ海外拠点としてメキシコが選ばれるのでしょうか。 代表的な理由として以下のようなものがあるようです。
まず挙げられるのが、人件費が比較的安い点。賃金の上昇率が緩やかなことに加えて、働き手となる若者が多く存在します。人的資源を確保しやすいという点は、生産拠点を構えようとしている企業にとって魅力となるでしょう。 続いて、各国とFTAを締結していることもメキシコに拠点を構える大きなメリット。関税がかからず、輸出先を多角化しやすいため、貿易拠点としては最高の立地と言えるでしょう。 加えて、市場規模の大きなアメリカに隣接していることもメキシコならではの魅力。特にアメリカにも生産拠点を設置している自動車メーカーにとっては、流通コストの観点からも重要なポイントと言えるでしょう。
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ここまで、多くの日系企業がメキシコに進出する理由を紹介してきましたが、それは同時に「海外で活躍できるチャンスが増える」ということも示しています。
中でも、ニーズが高まっている職種が通訳。各種メーカーの工場では、通訳を介して日本の担当者と現地の作業員がコミュニケーションを取ることも一般的。語学レベルによりますが、給与水準も比較的高めに設定されていることが多いようです。 求められるスペイン語のレベルには幅があり、「ビジネスレベル必須」というところもあれば「日常会話ができればOK」という企業も。勤務先によっては「英語のみでもOK」というところもあるようです。
将来的に海外で働きたい…と考えているのであれば、日本で就職してメキシコ赴任を目指すよりも、現地で仕事を探すほうが近道かもしれません。
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