このページのまとめ
- 海外転勤とは、会社の命令で数年程度、海外拠点で働くこと
- 海外転勤は、現地拠点の責任者として派遣されるケースが多い
- 海外転勤は給料やキャリアの面でメリットがある
- 海外生活に慣れるのが大変なところや家族にも影響があるところはデメリット
- 海外転勤で選ばれるのは、仕事の成果を出せる人や語学力のある人
海外転勤を目指している方に向け、海外転勤のメリットやデメリットについて紹介します。コラムを読んで、海外転勤という働き方についてチェックしましょう。
また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本語話者の方のメキシコでの就職をサポートしています。海外で働くにあたって、メキシコも視野に入れている方は、ぜひご相談ください。
海外転勤(海外駐在)とは?
海外転勤とは、日本企業が海外に設置した現地法人などに、会社命令で赴任して働くことを指します。「海外赴任」ともいい、海外転勤して働く人は「海外駐在員」と呼ばれます。
海外転勤の期間は決まっていることが多く、数年程度海外で働いたのちは日本に帰国するのが一般的です。赴任期間は3~5年が目安とされています。
海外赴任者の役割
海外転勤者は、海外拠点を設ける際の責任者として派遣されるケースが多いです。業務内容は業界によって異なりますが、主にマネジメント業務を担ったり、日本本社と現地法人の橋渡し役を担ったりします。海外転勤すると、日本で働いていたころに比べ仕事の幅が広がり裁量権が大きくなるのが一般的です。
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海外転勤のメリット5選
海外転勤はメリットの多い働き方です。海外勤務を目指している人は以下の項目をチェックしましょう。
1.収入アップが期待できる
海外転勤をすると、多くの場合「海外赴任手当」や「住宅手当」などの手当が支給されるので、収入アップが期待できます。
海外転勤者の年収は、国内に対して「額面で1.5倍」「手取りで1.8倍」程度に増えるとされています。渡航先の国にもよりますが、物価の低い国ならかなり余裕のある暮らしができるでしょう。
また、福利厚生の面でも充実しており、セキュリティのしっかりした高級住宅に住めたり、運転手付きの車が支給されたりと好条件で働けることがあります。
2.キャリア形成に有利になる
責任者として海外転勤をすれば、現地スタッフのマネジメントや、事業所の立ち上げなど、日本で働くうえではなかなか得られないような経験が積めます。責任ある仕事を経験してきた海外赴任者は、帰国後も責任あるポジションにつくことが多いです。
3.市場価値が高まり転職に有利になる
海外転勤の経験がある人は、転職も有利になるとされています。マネジメント能力や異文化対応力、語学力、リーダーシップなどが転職市場で高く評価されるからです。転職を視野に入れている方は、応募先にアピールできる経験を海外滞在中に積んでおきましょう。
4.語学力が向上する
海外転勤中は、現地スタッフとのやりとりや日常生活など、さまざまな場面で現地語を扱う必要があります。そのため、実用的な語学力の向上が見込まれるでしょう。外国語を自由に扱えるようになれば、キャリアの選択肢が広がる可能性があります。
ただし、転勤先が日本人の多い環境だと、外国語を使う機会があまりないこともあります。語学力の向上を目指すなら、会社外で現地の人との交流をもつようにするといいでしょう。
5.異文化理解力が養われる
異文化理解力とは、異なる文化や習慣、考え方、価値観などを受け入れることです。海外で働いていると、日本で当たり前だったことが通用しないという場面があります。異なる考え方を尊重し、受け入れることが重要です。異文化理解力を身につけることで、外国人のいる職場で成果を出しやすくなったり、異なる考え方をもつメンバーをまとめ上げたりできるようになるでしょう。
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海外転勤のデメリット4選
海外転勤にはデメリットになる要素もあります。転勤前にチェックしておきましょう。
1.海外生活に慣れるまでストレスがかかる
文化や風習、生活環境の異なる海外での生活は、慣れるまでストレスになることもあるでしょう。電車が時間通りに来なかったり、住宅に不具合が多かったり、トイレが綺麗でなかったりすることが少なからずあります。便利な生活ができると思っていると、ギャップを感じるかもしれません。日本の常識で考えず、現地の文化や習慣を受け入れるようにするとストレスなく生活できます。
2.業務量が多い
海外転勤をすると、業務の範囲が広がり、そのうえ責任ある仕事も増えます。そのため、現地スタッフが帰ったあと自分だけ残業しなければならないことがあったり、プライベートの時間が減ってしまったりすることがあるでしょう。
また、海外転勤者は日本と現地の仲介役を担うので、報告や確認を定期的に行わなければなりません。進行状況を確認して詳しく報告しなければならないので、業務量が増えて時間がかかってしまいがちです。
3.家族にも影響がある
家族がいる場合は、海外転勤に家族を連れて行くかどうか決めなければなりません。家族帯同で転勤する場合、配偶者はキャリアを中断する必要があり、子どもがいるなら学校を探す必要もあります。また、治安が悪い地域だと家族を連れて行きづらいこともあるでしょう。家族の生活にも影響があるため、しっかりと話し合って決める必要があります。
4.行き先や転勤の期間は選べない
海外転勤の行き先や期間は会社の方針で決定するため、原則として赴任者個人が選択することはできません。語学スキルを身に付けたり、仕事で実績を出したりしても、必ずしも希望する働き方ができるとは限らない点には注意しましょう。
5.海外転勤は基本的に拒否できない
海外転勤は基本的に拒否できません。たいていの場合、就業規則に転勤に応じるようルールが定められているからです。正当な理由なく転勤命令を拒否し続けていると、処分を受けることもあります。
ただ、海外転勤の場合は、たいてい正式な辞令の前に内示や打診といった形で従業員の意見を聞く場があるので、そこで話し合いをしましょう。
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海外転勤者の年収事情
海外転勤をすると、基本的には年収アップします。増える年収は、「額面で1.5倍」「手取りで1.8倍」程度が相場です。ここでは、海外転勤に関する手当や年収事情について解説します。
海外転勤に対して手当が支給されることが多い
海外勤務は苦労も多く、精神的な負担も少なくありません。大変な海外労働に対し、企業は手当を支給することが多いです。海外転勤に対する手当は主に以下のような種類があります。
- 海外勤務手当
- ハードシップ手当(危険地域手当)
- 住宅手当
- 単身赴任手当
- 帯同家族手当
- 住宅手当
- 子女教育手当
アフリカや東南アジア、インドなど、生活環境が厳しい地域ほど、ハードシップ手当の額は高くなる傾向にあります。こうした地域は生活コストが安く済むため、ゆとりのある生活ができるでしょう。貯金もしやすいはずです。
一方、アメリカや香港、シンガポールなど物価が高い地域に転勤する場合、物価に合わせて給与を調整するためにインセンティブが増額されることもあります。ただし、生活コストがかかるので生活水準を大きく上げるのは難しいかもしれません。
企業が税金の一部を負担してくれることもある
手取りが大きく増えるのは、企業が税金の一部を負担してくれる場合が多いからです。海外で働くと、現地の税制にもとづき納税する必要が生じますが、この際に企業が税金の一部を負担してくれることがあります。個人の税負担が減るため、手取りは国内よりも増えることが多いです。
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海外転勤がある企業は?海外転勤が多い業種・職種について
海外勤務のポジションを狙って就職したい人に向け、海外転勤が多い業種・職種を紹介します。
【海外転勤が多い業種・職種】
- 大手メーカー(自動車、電機、化学など)
- 総合商社
- 銀行
- プラント建設
- 海運
- 通訳、翻訳
- エンジニア
基本的に、海外拠点を持つ企業や海外取引が多い企業で、海外転勤が多い傾向にあります。
海外転勤といえば、かつては大手メーカーや大手商社に多い働き方でした。しかし、海外進出が進むにつれ中小企業やスタートアップも海外転勤させることが増えてきています。特に、経済成長の著しい東南アジアに海外拠点を構え、そこに従業員を派遣するケースが多いです。
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海外転勤を実現するには?選ばれる人の特徴
ここでは海外転勤について、どのような人が選ばれているのかについて解説します。海外転勤を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
仕事の成果を出せる人
海外転勤で選ばれるには、仕事がきちんとできること、仕事で成果が出せていることが重要とされます。なぜなら、日頃の業務で成果を出せていないと、海外で活躍するのは難しいと判断されてしまうからです。結果を出せる社員は企業からの期待も高く、今後より良いポジションについてもらいたいという思いのもとで海外転勤が命ぜられる傾向にあります。
語学力がある人
海外で仕事をするには、最低限の語学力が必要です。現地の言葉が話せないと、仕事上のコミュニケーションがとりづらいだけでなく、日常生活の面でも不便が生じてしまうでしょう。企業によっては語学力に関わらず海外赴任者を選ぶこともありますが、海外転勤を考えているなら事前に勉強しておくとプラスに働くでしょう。海外駐在員に必要な語学力は、英語ならTOEICで600~800点が目安とされています。
適応力がある人
言葉や文化の異なる海外で働くには、環境適応力が必要とされます。日本の当たり前を押し付けるだけではうまくいかず、現地の人の考えを受け入れることが重要です。日本で働くうえでも、異動後にスムーズに働けるなど、変化に柔軟に対応できる人は海外転勤に向いているでしょう。
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海外転勤には家族を連れていくべき?
配偶者や子どもがいる人にとって、海外転勤に家族を連れていくべきかどうかは重要な決断といえます。家族の帯同・非帯同は、転勤者本人が決められるので、家族と相談して慎重に決めましょう。ここでは、家族帯同と単身赴任の特徴について解説するので、ぜひ参考にしてください。
家族帯同の特徴
家族帯同のメリットは、家族と一緒に暮らせるところにあります。気軽に話せる相手が身近にいることで精神的な支えになるでしょう。家事を分担すれば生活面のサポートにもなります。子どもの成長を間近で見られるのもメリットです。また、子どもに異文化体験をさせるチャンスにもなるでしょう。
一方、生活環境の変化が家族の負担になる可能性もあります。慣れない海外生活のストレスで、家庭内に衝突が生じることがあるかもしれません。また、配偶者が働いている場合は、基本的に退職してもらうことになります。配偶者のキャリアが中断してしまう点はデメリットといえるでしょう。
単身赴任の特徴
単身赴任をする場合、家族がこれまで通りの生活を続けられるというメリットがあります。家や車、通っている学校などを変える必要がないため、安心して暮らせる可能性が高いでしょう。配偶者が働いている場合は、キャリアを継続することもできます。海外転勤者本人については、家族がいないぶん独身時代のように気楽な生活が送れる点がメリットといえます。
一方、家族が身近にいない寂しさや孤独は、大きなデメリットとなるでしょう。ホームシックになったり、慣れない海外生活がよりストレスになってしまったりする可能性があります。
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