面接をしているイメージ

このページのまとめ

  • 海外企業の採用基準は、「即戦力になるかどうか」
  • 海外の多くの国では新卒の一斉採用はなく、就活時期はポストが空いたら随時
  • 決められた履歴書のフォーマットはなく、自身をアピールするレジュメを作成する
  • 面接の服装やマナーは常識から外れていなければ重要視しない
  • 面接では「まずは結論から話す」、「ネガティブな印象になる謙遜は禁物」

日本の就職活動のイメージと言えば、大学生が皆同じ色のスーツを着て、同じ時期に会社説明会に行き、卒業と同時に新入社員として企業に入社するイメージがあります。実は、海外の就職活動は日本の就職活動と大きく異なるのが現状です。このコラムでは、採用の基準から履歴書の書き方まで、異なる点と主要国の就職活動の特徴を紹介します。海外の現地企業への就職を希望している人はぜひ参考にしてみてください。

また、本コラムを提供するレバレジーズキャリアメキシコでは、日本人のメキシコでの就活をサポートしています。海外で働くにあたって、メキシコも視野に入れている方は、ぜひご相談ください。

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海外の就活と日本の就活は大きく違う

スマホを持ってガッツポーズをする女性の画像

日本の新卒の就職は、大学を卒業した直後の4月に入社するために、大学3年生くらいから就職活動を行いますが、海外、特にアメリカなどではそもそも新卒をまとめて採用するという制度や考え方がありません。その理由を紐解くにあたって、海外の就職活動で「求められる人材」と「就職活動の時期」について紹介します。

求められもの

就職活動の採用基準でズバリ大きな違いは、日本はポテンシャル、アメリカをはじめとした海外の多くの国は即戦力を求めています。日本の新卒の就職活動では、理系などの専攻を重視したり専門的な資格の有無で評価したりすることもありますが、メインとなる基準はポテンシャル、つまり潜在能力を見越しての採用が多いという特徴があります。一方アメリカなどでは、学生が就職活動する場合でも中途採用の採用基準と変わらず、スキルや社会経験で判断されます。香港なども同様に、新卒には価値がなく即戦力が求められます。言い換えれば、これらの国では社会経験のある転職希望者と同じ「即戦力の有無」を基準に就職活動を戦わなければならないということです。

また、日本の就職活動では大学の学部や専攻はあまり問われませんが、アメリカでは専攻は重要視されます。つまり、専攻(学んできたこと)、活動(インターンやボランティア活動など)を重要視した上で、さらに超学歴社会と言えます。日本などのいわゆる大学名だけを重視する「学歴社会」とは内容や意味合いが異なるので覚えておきましょう。

就活時期

求職者は、企業が求めるスキルや経験が身に付いてからが就職活動のタイミングとなります。スキルや社会経験を重視する海外では、大学在学中に長期のインターンシップへの参加は必須です。アメリカなどではポテンシャルに期待を込めて採用する事はほぼ無く、在学中のインターンシップや、休学してボランティアに励んだ経験など、企業に還元できる経験をしているかどうかを基準にしているので、決して4年生卒業時の入職でなくてもかまわないのです。学歴主義、実力主義であるがゆえに転職も多く、転職が多いがゆえに企業は通年採用で常に門戸を開いています。つまり、人材を求めている側も「ポストに空きが出たら」随時募集するというスタンスなので、求職者にとっても、そのタイミングで就職活動をするということになります。

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面接は?履歴書は?海外と日本の就活で違う点

カジュアルな面接をしている様子

服装

海外の就職活動の服装は、日本のように画一化されたリクルートスーツというわけではありませんが、決してカジュアルな服装というわけでもありません。やはり男性はスーツ着用ですし、女性もジャケットを着用します。ただ、日本のように黒いスーツを着ている人はほとんどいません。欧米では黒いスーツは公式な場で着用され、高貴で格式のある印象を与えることから就職活動では避けられているので、グレーやネイビーなどの着用が多く見られます。ただ、色やデザインについて細かいルールなどはなく、自分に似合っていて場所をわきまえた服装であれば特に問題にされません。また、タイなどの一年中暑い国では、ジャケットの着用も不要な場合もあります。就職活動する国の基準や常識をわきまえて、清潔感のある服装を心がけましょう。

履歴書

形式が決まっている日本のような履歴書ではなく、自由な書式の「レジュメ(Resume)」を作成して経歴書として提出します。レジュメの書式には指定がなく、日本の履歴書のように名前や住所、学歴や資格など定型の項目もありません。自分をプレゼンテーションすることを目的に、内容はもちろん書式もレイアウトも自由に作成して構いません。ただ、日本のような手書きはNGです。パソコンでワードやパワーポイントなどを使って作成しましょう。

内容は、プライベートな情報である家族構成や趣味、性別すらも必要なく、「どんな分野を専攻し勉強してきたか」、「どんな経験をしてきたのか」、「どんな仕事ができるのか、得意なのか」を中心にレジュメを作成しましょう。

面接

面接は自身の個性を発揮する最大の機会です。欧米などで面接まで行けるのは、募集に応募してきた人の中から書類(レジュメ)に興味を持ってもらえた人か、インターンシップで会社の実務経験を積み、雇用すれば会社にメリットがある人材だと認められた人のみです。つまり、面接を受けられるのは、ある程度絞られた人なのです。面接までこぎつけたら、「即戦力として会社にどんなメリットがあるのか」、「どんなアイデアをもっているのか」「他の人と違うポイントはどこなのか」をアピールしましょう。

面接では、主に以下のようなことについて質問されます。

  • 自己紹介
  • 志望理由
  • 学んできた専攻や経験・スキルなど
  • 専門的な分野の質問
  • 条件について

欧米の面接ではプライベートな質問はほとんどなく、自分の短所や長所、自身を雇ったときの企業のメリット、将来のキャリアプランなどの質問が多い傾向にあります。

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外国の就活事情

ファイルを持って微笑む女性の画像

アメリカ

  • 世界の名だたる企業が集まっている
  • 能力・専攻・スキル・経験が採用基準
  • 新卒・中途にかかわらず、実力主義
  • 「企業にいたら活躍してくれるだろう」というアピールが重要
  • 日本のような面接の際のマナーは重視されない
  • 志望企業でのインターン経験が重要

ドイツ

  • ヨーロッパの国の中では外国人の就職にチャンスが多い
  • 専門性と即戦力が採用基準で実力主義
  • 専攻した分野が重視される
  • 新卒でも就職活動のタイミングはそれぞれ異なる
  • インターンで経験を積んだあと就職活動する
  • ドイツ国内企業への就職は、英語だけでなくドイツ語の習得もマスト
  • 服装やマナーを重視しない

アメリカもドイツも、就職活動の特徴や評価基準に似た部分が多いことが分かります。つまり、実力主義で経験やスキルを重視する点は、欧米のスタンダードと言えるでしょう。これは欧米だけに限ったことではなく、アジアでも、香港などは即戦力がなければ見向きもされません。新卒なら、語学だけでなく、相当のスキルや経験が必要になってきます。

「日本人が海外就職する方法や働きやすい職種」については、この記事も参考にしてみてください。

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海外の就活フロー

スタートからゴールまでのフローを表す画像

海外の就職活動の流れを紹介します。

  1. 求人情報を集める:企業のHPや転職サイト、転職エージェントから情報を集めましょう。
  2. 説明会に参加する:アメリカのボストンキャリアフォーラムなどの説明会に参加することで、大手企業の採用情報が一気に収集できます。アピールできる機会がある場合に備えてレジュメを持参するのもお薦めです。
  3. レジュメ(Resume 履歴書)をワードなどで作成
  4. レジュメ選考通過の連絡
  5. 面接:1回、もしくは複数回の場合もあります。
  6. 合否連絡
  7. 採用

海外の就職活動のフローは、上記のような段階を経て採用に至りますが、そもそもインターンシップ経験がないと面接まで進めない国や海外企業も多くあります。各企業の情報をしっかり押さえておきましょう。

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海外の就活の準備と気をつけたいこと

ビックリマークの積み木の画像

語学を磨いておく

海外企業への就職にあたって、語学の習得は必須です。欧米では高い英語力を求められますし、アジア圏でも一定の英語力や現地の言語の習得が求められることが多いです。面接官は、面接で語学力に問題ないかどうかもチェックしているので、スピーキング力もしっかり身に付けておきましょう。

「まずは結論!」前置きNG、説明は端的に

日本の面接対策としも基本的なことですが、海外ではより徹底したいのが、「結論ファーストで話す」という点です。プロセスや理由は、結論のあとに話す習慣を普段から心がけておきましょう。さらに、説明も端的に話し、ポイントとなる言葉を効果的に使えるよう質問の想定問答を作成して練習しておくとよいでしょう。英語に自信がなかったり、本番のイメージが出来なかったりする人は、オンライン英会話の講師相手や外国人の友達などでリハーサルしておくのもお薦めです。

「謙遜は禁物」ポジティブな発言を

日本で当たり前にしてしまう「謙遜」の言葉や態度は、海外の面接では良いイメージで捉えられることはありません。海外で謙遜は、「自信のなさ」や「弱気」といったネガティブな印象を与えてしまいます。持っているスキルや経験は自信を持って堂々と伝えましょう。たとえ短所や挫折のエピソードであっても、そこからどう克服したのか、どう対処したのかを交えて、ポジティブな姿勢のアピールにつなげましょう。

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まとめ

腕を組むビジネスウーマンの画像

海外の就職活動の採用基準は、能力や経験を重視した「即戦力」。アメリカなど欧米諸国では、志望する企業のインターンシップで経験を積み、実績を認められることが重要です。そのかわり、日本の就職活動でチェックされる、面接でのマナーや履歴書のプライベート要素は重視されません。海外の就職活動に備えて、英語はもちろん、現地の言語の語学スキルも身に付けておきましょう。その上で、面接時には結論から話し、謙遜せず堂々と自信をアピールしましょう。

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