このページのまとめ
- 海外就職では資格を持っていると有利
- 海外就職をする際にTOEICやTOEFLは持っておきたい資格の一つ
- IT関連や貿易関連などの専門的な資格を持っていると海外就職の役に立つ
- 海外就職には留学後の現地就職や就職エージェントを利用する方法がある
海外で就職をするにはどういった資格が役に立つのでしょうか?そもそも資格は取っておいた方が良いのでしょうか?実際にはどの資格を取れば良いのか分からないという方も多いと思います。
当コラムでは海外就職に役立つ資格や、どのような職種において役に立つのか、海外就職を実現するにはどういった方法があるのかを解説していきます。
海外就職に資格は必要なのか
海外で働くということは日本にはない魅力がたくさんあります。そのため海外就職を希望する方は多いでしょう。海外で就職をするためには、資格を取っておいた方がいいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
資格をもっていると就職に有利
いざ海外で就職をするとなると日本国内での就職よりもハードルは高くなります。
そのため実務経験があれば即戦力として、就職に有利といえるでしょう。しかし新卒で海外就職を目指す方や、新たな業種や分野で海外就職を目指す方は実務経験がありません。そういった際に資格をもっていれば、スキルがあることを明確にアピール出来ます。そのため資格をもっている方が就職に有利といえるでしょう。
海外就職する際に持っておきたい言語関連の資格
海外で就職を考えた際に語学力は必要不可欠でしょう。
言語関連の資格を持っていれば、自身の語学力のスキル証明にもなります。どういった種類の資格があるか見ていきましょう。
TOEIC
TOEICはリスニングとリーディングから構成されるマークシート方式のテストです。スコアは最高が990点になります。スコアが高いほど英語が使える人材としてアピール出来るので、海外赴任を目指すのであれば取得しておいた方がよい基本的な言語関連の資格といえるでしょう。
TOEICは意味がないという意見もあります。
なぜなら外資系企業の場合は、非英語圏でも人事担当者は流暢な英語を使って話すことがほとんどです。よって求職者がTOEICの資格を取得していなくても、面接で会話をすることで英語力を判断することが出来ます。
しかし日系企業の場合は、本社・現地法人のどちらでも人事担当者が日本人ということが多いです。日本人の人事担当者は英語レベルをチェック出来るほど英語が堪能でないことが多いため、一つの判断材料としてTOEICのスコアを重要視する傾向にあります。
TOEFL
TOEICは集団で受ける試験ですが、TOEFLは個別で試験センターのパソコンを使って受験する試験です。タイピングなどのパソコン操作が必になるため、パソコンに慣れていない人はあらかじめ対策しておく必要があります。TOEFLはTOEICに比べ難易度が高くリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つから構成され、最高スコアは120点です。
TOEFLは英語圏の大学に留学する場合には、必要不可欠な資格といえるでしょう。日本国内ではTOEICの方が知名度があり利用頻度も高いですが、外資系企業ではTOEFLのスコアを重視するところも多くあります。
HSK
HSKとは中国政府公認の中国語検定のことです。中国や台湾などの中華圏での就職を目指すのであれば、取っておきたい資格の1つといえます。また中国語の資格を取得している人は少ないため、就職の際にアピール材料となるでしょう。
HSKは筆記とリスニングから構成されるテストです。1級・準1級・2級・3級・4級・準4級の6段階があり、6級が最も難しくなります。
海外就職に役立つ資格
実際に海外での就職を目指す際に、役立つ資格は何なのでしょうか?
おすすめの資格や、どのような職種において役に立つのかまとめました。
基本情報技術者
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施している情報処理技術者試験の一区分である国家試験です。
IT業界で働くのであれば理解しておくべきハードウェアやソフトウェアの基本的な仕組みや動作、プログラム作成時の考え方や命令文、そして会社運営に関わる法律や経営全般に関わる内容が出題されます。
IT企業での就職を目指す方や、エンジニアを目指すのであれば取っておいて損はない資格でしょう。
その他にもWebやITエンジニア関連の資格としては、情報処理技術者・応用情報技術者・Webデザイン技能検定・Webデザイナー検定・ネットワークスペシャリストなど多数あり、職種ごとに求められるスキルも多岐にわたります。どこの国でもWeb・ITエンジニア関連の仕事は必要とされるため、資格を持っておくと就職に有利になるでしょう。
通関士
通関士とは貿易業界で唯一の国家資格であり、貨物の輸出入を行う商社やメーカーなどから委託を受け、税関に対して輸出入の申告手続きを行う通関のスペシャリストのことです。
現在はネットショッピングによる国際物流の多様化で流通業や倉庫業、貿易会社、機械系のメーカーなどでも通関士の需要は高くなっています。またこれらの企業は世界的にも進出しているため、どの国でも求人はあるでしょう。難関な資格にはなりますが、海外就職を目指すのであれば役に立つ資格ではないでしょうか。
その他にも貿易関連の資格には、貿易に関する知識や能力をはかる貿易実務検定などがあります。
調理師免許
日本食ブームによって日本食料理人や、寿司職人の需要が高くなっているため調理師免許の取得はおすすめです。調理師免許が無くても飲食店での勤務は可能ですが、調理師免許を取得することで就労ビザがスムーズにおりる可能性が高くなります。そのため料理人として海外就職を考えているのであれば、役立つ資格といえるでしょう。
海外の日本食レストランは和食・寿司・ラーメン店などが年々増加しているため、今後も需要は伸びていく傾向にあります。
調理師免許以外にも専門調理師・製菓衛生師・パン製造技能士など料理関連の資格は様々なものがあるため、希望の職種にあった資格を取得しておくと海外就職もスムーズにいくでしょう。
美容師免許
在住日本人が多い都市ではサービスがきめ細やかで、日本人の髪質を理解している日本人美容師の需要が高くなっています。主にインドネシアやタイなどの東南アジアや、ロサンゼルスやハワイでの需要が高く、美容師免許は各国で役立つ資格といえるでしょう。
美容師は固定給+歩合制の給料体系が多いため、自分の頑張り次第で給与をあげたい方にもおすすめです。
日本の美容文化は世界でも注目されているので美容師免許だけでなく、理容師・着付け・ネイリスト技能検定・エステティシャンなどの美容関連の資格は海外就職において有利といえるでしょう。
保育士・幼稚園教諭免許
特に駐在員が多く働く国において保育士や幼稚園教諭の需要が高くなっています。子供の保育園や幼稚園の費用を負担する日系企業が多く、園の経営状況も良いことが多いため、比較的給料も安定しているといえるでしょう。そのため日本人駐在員がいる場所では、安定した雇用が見込めます。
また日本人だけでなく日本語や日本文化を学ばせたい現地の外国人もいるため、英語や現地の言葉が話せるのであれば、より安定した収入を得られるかもしれません。
なお海外ではベビーシッターの利用も一般的であることから、職種の幅は広がるでしょう。
旅行業務取扱管理者
旅行業務取扱管理者とは旅行業界において唯一の国家資格で、旅行会社で旅行取引の責任者として活躍するための資格です。旅行業務取扱管理者を取得していれば、海外に拠点を置く日系の旅行代理店や現地ツアーのコンダクターとしての就職が有利になるでしょう。
なおツアーコンダクターを目指すのであれば観光英語検定などもおすすめです。その他にも旅行業界に関する資格には、旅程管理主任者・通訳案内士・クルーズアドバイザー認定制度などがあります。
ペットシッター士
海外在住の日本人にもペットを飼う人は増えています。ペットシッター士は国家資格ではありませんが、大切なペットのケアは言語面でコミュニケーションが取りやすい日本人にお願いしたいと考える人が多いのが現状です。そのためペットシッター士の需要は増えており、海外で暮らしながら副業でペットシッターをやっている人もいます。取得しておくと、仕事の幅が広がるのではないでしょうか。
その他にも動物取扱関連の資格としては、ペット美容師・トリミング技能士・ペット介護士などの資格があります。
海外就職を実現させるための方法
海外就職を実現させるためには海外留学後に現地で就職をする方法と、海外企業に直接コンタクトを取る方法、海外就職が出来る就職エージェントを通す方法があります。詳しく見ていきましょう。
海外留学後に、現地で就職する
海外就職をするにあたって、現地の大学や専門学校への海外留学はメリットとなるでしょう。
1つ目のメリットは語学力の向上です。どの言語においても、現地の人ならではの発音や言い回しがあります。ネイティブな言語に触れることで文法的な会話だけでなく、細かなニュアンスなども理解がしやすくなるでしょう。
2つ目のメリットは現地の情報を得やすくなることです。日本から海外企業の情報を得るよりもはるかに、現地の方が就活情報や企業情報は得る機会は多いでしょう。
なお欧米などでは在学中や卒業後にインターンとして実務経験を積み、そのまま就職へつなげていくという流れもあります。日本とは異なり新入社員でも即戦力を求める企業が多いため、海外就職を考えて留学をするのであればインターンを行なうのも良いでしょう。
海外企業に直接コンタクトを取る
自分の行きたい企業が明確にある場合は、直接コンタクトを取って応募をすることも手段の1つです。この場合、基本的には現地の言語で応募をすることになります。そのため企業の担当者とのやり取りにおいて、語学力がある程度なければコミュニケーションを取れない可能性があります。
語学が得意なのであれば、密にコミュニケーションを取って就職活動に取り組みましょう。特に近年は日本の高いスキルを身に付けた人材を採用したいという海外企業が増加傾向です。生産管理の経験者については引く手あまたのため、日本国内で現地企業が直接募集をするというケースもあります。
海外就職が出来る就職エージェントに登録する
海外就職を目指していても、実際には何からすればよいのか分からないという人も多いでしょう。その場合は海外就職の実績がある就職エージェントを利用するのが効率的です。アドバイザーがその人の希望やスキルを考慮した上で、応募者にあった求人を提案してくれます。なお就職までに必要な各種手続きをサポートしてくれるのも大きなポイントといえるでしょう。
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