このページのまとめ
- ケレタロはメキシコ中央高原にあり、メキシコシティから北西に車で3時間
- 歴史的な観光スポットが多く旧市街地は世界文化遺産に指定されている
- ケレタロの治安は良く、ショッピングスポットも充実していて暮らしやすい
メキシコシティから北西に約220km、車で約3時間の街、ケレタロ(Queretaro)。旧市街がまるごと世界文化遺産に指定されていて、街のあちこちに歴史ある観光スポットが点在しています。一方、日系企業をはじめ、外資系メーカーも多く進出する大きな工業団地を持つ側面も。このコラムでは、ケレタロの観光スポットから歴史的背景、産業、気候や治安にいたるまで、詳しく解説していきます。
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メキシコの都市ケレタロってどんな街?
首都メキシコシティからのアクセスも良く、世界遺産の擁する歴史ある街ケレタロの基本情報を紹介します。
ケレタロ州の州都サンティアゴ・デ・ケレタロ(Santiago de Querétaro)
ケレタロ州の州都であるケレタロ市は、正式名称をサンティアゴ・デ・ケレタロと言います。メキシコシティと同様にメキシコ中央高原に位置し、面積は約760㎢、人口約79万人(2020年現在)。気候は、メキシコの気候特有の雨季と乾季があります。月別の最高平均気温で最も高い月は4・5月で30℃くらい、最低平均気温で最も低い月は12・1月で7℃くらいで、一年を通して穏やかな気候と言えるでしょう。
ケレタロへのアクセス
海外などからケレタロ市へ行く場合は、メキシコシティ国際空港から乗り継いでケレタロ国際空港まで飛行機で1時間程度です。また、メキシコシティからバスも1時間に数本出ていて、約3時間ほどでケレタロに着きます。その他、カラフルな町並みで有名なグアナファトとケレタロの間も、バスで3時間程度です。
歴史の街としての横顔
ケレタロは、街のシンボルの水道橋をはじめ、世界文化遺産に指定されている歴史建造物地区を有した観光地としての側面と、外資系の製造業が多く進出している工業都市の側面を併せ持っています。ケレタロは、メキシコのスペイン植民地時代に作られた街の中でも、スペイン征服者と原住民族とが非暴力的な方法で協力し合って創られた稀有な街です。
外資系企業が集まる工業都市としての横顔
ケレタロ州の工業団地には、ケレタロ工業団地(ParqueIndustrialQuerétaro)やエル・マルケスベルナルド・キンタナ工業団地などがあり、主要産業は、自動車産業、航空宇宙産業で、日本の企業としては、横浜ゴム、倉敷化工など自動車関連の会社が多く進出しています。
ケレタロの歴史がわかる観光スポット
ケレタロは、かつて、スペイン領メキシコを統治した初代副王メンドサのもと、1531年にスペイン人と先住民が平等に暮らすことを理念に建設された都市です。20箇所以上あるコロニアルな歴史を感じるケレタロの観光スポットの中から、一部を紹介します。
街ごと世界文化遺産「 ケレタロ歴史的建造物地区」
世界的なコロニアル都市の手本として、その街並みや歴史的建造物をまとめて「ケレタロ歴史的建造物地区」という名称で、1996年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。サン・フランシスコ聖堂を中心に、西側にスペイン人居住区、東側に先住民居住区が広がっている美しい街並みと、サン・アグスティン教会、カサ・デ・ラ・コレヒドーラ、サンタ・クルス修道院などの建造物から、ケレタロの歴史に触れられるエリアです。
水道橋
ケレタロの旧市街で、特別な存在感を放つ全長1280mの巨大な水道橋。74本のアーチは、近くで見るとその大きさに圧倒されます。建造されたのは18世紀、川の汚染などで飲料水が不足し、その解消目的で、ケレタロの東の山の湧き水を旧市街へ運ぶために作られました。ケレタロ旧市街地の東側、サンタクルス修道院の近くにある展望台に昇れば、街を貫く水道橋が一望できます。
サンタクルス修道院
歴史地区であるケレタロ旧市街東の外れ、教会と修道院が並ぶサンタクルス修道院は、1131年にアルフォンソ・エンリケによって、ロマネスク様式で創建されました。その後、16世紀にマヌエル様式に改修されて現在にいたっています。歴史の重みを感じる祭壇や聖具室、回廊、聖歌隊席など、見どころが満載。ぜひ、中に入ってじっくり見たい観光スポットです。
ケレタロの自然と食文化
メキシコ有数のパワースポット「ラ・ペニャ・デ・ベルナル」
ケレタロから車で1時間ほどの壮大な一枚岩「ラ・ペニャ・デ・ベルナル」は、オーストラリアのエアーズロック、ジブラルタルのザ・ロックに次いで世界第3位の大きさといわれ、高さ433メートル、重さ2千万トンを誇ります。メキシコではパワースポットとしてだけでなく、周辺でUFOの目撃例もあるのだとか。頂上までは本格的なクライミングの装備がないと登れませんが、岩の中腹までならスニーカーでも登れるので、見るだけでなく登ってみるのもお薦めです。
ワインとチーズ
じつは、ケレタロはワインとチーズでも有名です。ケレタロ市からバスで40分ほどの街、テキスキアパンは、まさにワイナリーとチーズ農場が併設されている地域。また、テキスキアパンはメキシコらしいカラフルで可愛い街並みでも有名です。ケレタロ市街から近いので、休日にワイナリーとチーズ工房の見学ツアーに参加して、街を散策して帰ってくるのもおすすめです。毎年5月の第2週から6月の頭にかけては、ワインとチーズのフェスティバルが開催されています。
ケレタロの暮らし
ケレタロの治安
ケレタロは、メキシコ国内でも治安が良いと言えます。歴史地区へ訪れる国内外からの観光客や、外資系企業が進出しているため安全が確保され、治安維持の徹底に努めているのが伺えます。現在のケレタロの平和的なムードは、先にも紹介した、植民地時代にスペイン人と原住民とが平和的に共生してきた歴史的背景も少なからず影響しているのかもしれません。
ケレタロのショッピングと物価
ケレタロ市内には、大型ショッピングモールがいくつもあります。特に、フリキージャ地区にある「アンテア ライフスタイル センター」は、メキシコ国内でも最大級の大きさを誇る巨大なショッピングモールです。また、メルカドと呼ばれる市場があり、野菜やフルーツ、衣類や民芸品などが豊富に揃っています。ケレタロは物価も高くなく、外食も気軽に楽しめるので、経済的にも優しい街と言えるでしょう。
まとめ
ケレタロは、メキシコシティから車で3時間とアクセスもよく、街には歴史的な観光スポットも多く点在する魅力的な都市です。また、近年では外資系企業の進出により製造業も発展しています。治安も比較的良く、ショッピングモールなども充実しているため、日本人の旅行や出張・赴任で滞在するには、安全で楽しい街と言えるでしょう。
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