このページのまとめ
- メキシコの交通手段はバスや飛行機がメインで、鉄道は貴重な存在
- チワワ太平洋鉄道は、大峡谷をはじめ大自然のパノラマが楽しめる
- クエルボ・エクスプレスは、車中でも現地でもテキーラ三昧のひとときが楽しめる
「これぞ、メキシコ!」と言いたくなる鉄道を2つ紹介します。1つ目は、車窓から大自然の絶景を望む、チワワ太平洋鉄道。港町から標高差2000mの山岳地帯をめぐり、壮大なキャニオンを堪能できる山岳鉄道です。もうひとつは、豪華列車の車中からテキーラ飲み放題、現地ではテキーラの蒸留所見学が楽しめる、クエルボ・エキスプレスです。このコラムでは、ぜひ乗ってみたいメキシコならではの鉄道をご紹介します。
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観光客を魅了するメキシコの鉄道と国内の交通事情
メキシコの交通手段と鉄道の現状
メキシコの鉄道を紹介する前に、メキシコ国内における、交通手段としての鉄道の位置づけについてお話します。現在のメキシコ国内の交通手段は、メキシコシティなどの都会にある地下鉄や路面電車を除けば、中距離移動はバス、長距離もバスか、効率的な飛行機が主流です。かつては、都市間の移動に多くの列車が利用されていましたが、どんどん鉄道が廃止になり、現在は高速道路を利用したバスが市民の足として利用されています。
特別な体験ができるアミューズメント鉄道
上記のような交通事情の現在、メキシコ国内の鉄道のほとんどが貨物列車です。それ以外は、「移動手段としてだけではなく、乗ることが楽しい」観光の用途が色濃い鉄道だけが残っています。つまり、メキシコでは列車の旅は特別ということでもあります。貴重な体験ができるからこそ、チワワ太平洋鉄道やクエルボ・エキスプレスは国内外の観光客を魅了してやまないのでしょう。
車窓からの絶景に息を飲む!チワワ太平洋鉄道
メキシコの鉄道といえば、チワワ太平洋鉄道というくらい、メキシコで最も有名な観光鉄道です。線路の全長は約650km、30以上の橋梁と80以上のトンネルを越えて行く山岳鉄道で、大峡谷、大草原、湖…と、大自然のパノラマが車窓に広がり、壮観かつスリリングな体験が味わえます。また、チワワ太平洋鉄道は、メキシコ国内において、地下鉄と路面電車以外で定期旅客列車を運行している唯一の路線で、停車駅周辺の地元住民の移動としても利用されています。
発着駅(どこからどこまで)
チワワ太平洋鉄道は、太平洋沿岸のシナロア州の都市ロスモチス駅からメキシコ高原北部のチワワ州州都チワワ駅を結んでいます。急行列車で約15時間、標高約10mの港町ロスモチスから途中標高約2400mのディビサデロ駅などを越えて、 標高約1415mのチワワに向かいます。もちろん逆のルートも運行しています。
旅の魅力
バランカ・デル・コブレBarranca del Cobr
一番の見どころは、グランドキャニオンの4倍とも言われる、壮大な大峡谷バランカ・デル・コブレBarranca del Cobre(銅峡:カッパーキャニオン)。走る車窓からも圧巻の景色ですが、ディビサデロ Divisadero駅では、このダイナミックな景色を一望できます。しかも、20分ほど停車してくれるので、地元のお土産を買ったり、ブリトーなどの軽食を楽しんだりしながら景色が楽しめます。また、ジップラインやロッククライミングなどのアクティビティも多いので、この駅で下車する観光客の姿も見えます。
その他のチェックポイント
バランカ・デル・コブレ以外にも、チェックしたいポイントはたくさんあります。
朝の暗いうちから乗車して、しばらくすると、まずは車窓から美しいサンライズが草原を照らします。その後徐々に高度を上げ、トンネル、鉄橋を繰り返すと、景色は大河、湖、谷底、断崖と移り変わる自然が目に飛び込んできます。また、途中下車をして各駅の観光を楽しむ人もたくさんいます。例えば、シナロア州の 4 つの魔法の町の 1つと言われているエル フエルテ駅は、歴史的にも重要な鉱山の中心地として見どころの多い駅のひとつですし、バウィチボ 駅では峡谷の中心のチェロカウィ Cerocahui に行くために降りる人も。
乗車のポイント
乗車料金は、停車駅やランクによって異なります。急行には、ファーストクラスやビジネスクラスなどに分けられ、レストランやパノラマ車両も付いています。地元の人も多く利用する各駅停車にも、軽食が楽しめる喫茶車両が付いています。また、始発はロスモチス駅発もチワワ駅発もありますが、始発から終点まで直通なのは各駅停車のみ。急行は、ロスモチス駅からクリール駅までです。その他、運行スケジュールや路線、チケットの購入についてはchepe expressでチェックしていくことをお勧めします。
豪華列車でテキーラ三昧!クエルボ・エクスプレス
メキシコの鉄道でもう一つのお薦めは、通称テキーラ・エキスプレスと呼ばれる「ホセ・クエルボ・エクスプレスJose Cuervo Express」です。高級感漂う豪華列車で向かう先は、テキーラ村。見て、聞いて、味わってテキーラに浸れる鉄道旅です。まさに「贅沢な大人の遠足」なのです。
始発駅と終着駅(どこからどこまで)
メキシコ第二の都市と言われるグアダラハラから出発し、テキーラ村までの約2時間の旅。行きが列車で帰りがバスの「サンライズ」と、行きがバスで帰りが列車の「サンセット」から選ぶことができます。
旅の魅力
行きが鉄道の場合は、朝9時にグアダラハラ集合。豪華列車に乗り込むと、すぐにテキーラベースのカクテルが運ばれてきます。車窓にテキーラの原材料となるアカベ(リュウゼツラン)の畑が見えて来る頃、車内ではテキーラの正しい飲み方や作り方のレクチャーがスタート。次から次へとテキーラが運ばれ、タコスやワカモレといったメキシコ料理に舌鼓を打つ幸せな時間です。そして、テキーラ村に到着すると、駅ではマリアッチによる演奏で出迎えてくれます。さらにバスで、テキーラ蒸留所へ。見学したあと、熟成期間ごとに味が異なるテキーラをテイスティングします。その後は、テキーラを飲みながら広場のショーや屋台を楽しみ、最後はアカべ畑の軽食パーティーでフィニッシュです。
クエルボ・エクスプレスの利用者は、メキシコ国内の観光客も多いため、車内やショーがとても盛り上がります。ぜひその輪の中に入って、本場メキシコのテキーラとムードを楽しんでみてください。
乗車のポイント
座席のランクは、エクスプレス・ワゴンとプレミアムプラス・ワゴン、ダイヤモンド・ワゴンの3種類に分かれていて、どれを選んでもテキーラが飲み放題です。ハイシーズンは事前に予約していきましょう。大人同士のグループだけでなく、家族連れの参加も多く、子供やお酒が飲めない人でも十分楽しめる列車の旅です。
まとめ
メキシコでは、メキシコシティなどの地下鉄や路面電車以外は鉄道はとても貴重。その中でも、大峡谷を望むチワワ太平洋鉄道とテキーラが堪能できるクエルボ・エクスプレスは、ぜひ乗車してみたい鉄道です。どちらもメキシコの自然や文化が堪能できます。国内外からの観光客に人気の鉄道なので、運行スケジュールやチケットの手配はしっかり調べておきましょう。
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