このページのまとめ

  • オンライン面接を導入する企業は増加しており、求職者も手軽に参加しやすくなっている
  • オンライン面接のメリットは、自宅で選考に参加できることによる時間とコストの削減
  • オンライン面接の準備を怠ると相手の心象を損ねたり面接がうまく進まなかったりする
  • オンライン面接でも通常の面接同様、マナーや服装など細部に気を配る
  • オンライン面接が中断してしまっても冷静に対応すれば好印象を与えられる可能性がある

昨今、時間とコストの削減や感染症予防を目的にオンライン面接を行う企業が増えています。しかし、初めてのオンライン面接を控え不安を感じている方や、なかなかオンライン面接独特の雰囲気に慣れず、結果が出ずに困っているという方もいるのではないでしょうか。
このコラムでは、オンライン面接のコツや注意すべきポイントをご紹介します。事前準備を万端にしておけば、通常の面接と同じようにあなたらしさを発揮できるはずです。

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オンライン面接とは


オンライン面接とはその名のとおり、企業の採用担当者と求職者がパソコンやスマートフォンを使用し、インターネット上で面接を行うことです。従来の面接は、求職者が企業に赴き、直接採用担当者と顔を合わせて行うスタイルでした。しかしインターネットが普及した昨今、時間や人件費などのコストを削減できるという理由から、徐々にオンライン面接を活用する企業が増加。2020年には新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、感染拡大防止の観点から一気に一般化しました。
オンライン面接に使用されるのは、SkypeやZoomなどのコミュニケーションツールから、harutakaやBioGraphなど面接に特化したサービスまで、企業によってさまざま。中には独自のシステムを使用する企業もあります。求職者側もパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでより気軽に利用できるようになっており、今後もオンライン面接の導入率は高まっていくことでしょう。

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オンライン面接のメリット・デメリット


企業側にとっては時間やコストを削減することができるオンライン面接ですが、求職者側にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

最大のメリットは、求職者側も時間・コストが削減できることでしょう。地方から都内への就職を考えている人、逆に都内から地方へUターン・Iターン就職を考えている人は、応募先企業に出向くだけでも交通費や外食費などさまざまな出費があります。オンライン面接であれば自宅にいながら選考に参加できるので、コストを削減できるでしょう。また、仕事をしながら転職活動をしている人は応募先企業へ出向く時間の確保が課題となりますが、これもオンライン面接であれば解決できます。
また、リラックスできる場所で選考を受けられるのもオンライン面接ならではの特徴でしょう。通常の面接と同様に社会人としてのマナーは守らなければいけませんが、オフィスの緊迫した雰囲気が苦手という方にとってははメリットといえます。

デメリット

便利なオンライン面接ですが、事前準備やネット環境の整備が不十分なまま開始するとデメリットが目立ちます。
自宅にいながら面接を受けられるメリットは、裏を返せば、採用担当者に不要なプライベートを見せてしまう恐れがあるというデメリットになります。片付いていない部屋や、面接の場に不適切な小物やポスターを見られてしまうと選考結果に影響する恐れもありますので、事前に周囲を整理整頓しておくことが必要です。また、電波の悪い場所でオンライン面接を開始すると画像や音声が乱れ、相手の表情や声のトーンを捉えにくくなります。直接企業に出向いて受ける面接とは違い、その場の雰囲気を肌で感じることができないこともあり、一気に話しづらくなるはずです。面接を受ける環境はきちんと整えておきましょう。

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オンライン面接に必要な準備


先述のとおり、オンライン面接を成功させるには十分な事前準備が必要です。ここでは、オンライン面接を受ける前に忘れてはいけない準備をご紹介します。

IDやパスワードの取得

多くの企業は、事前にオンライン面接に使用するツールを指定し、利用方法を共有するはずです。面接直前に慌ててしまわないように使い方を確認しておき、ツールによってはログインIDやパスワードの取得が必要になるので、あらかじめ対応しておきましょう。なお、企業側に表示されるIDやユーザー名は本名で設定するのがおすすめ。ニックネームは避けるべきです。
さらに注意すべきなのがアイコンの画像。プライベート色の強い画像を使用している場合は、履歴書と同様の写真に差し替えるか、設定せずにデフォルトの画像を表示させておくようにしましょう。オンラインとはいえ、あくまでもビジネスの場であることを忘れてはいけません。

背景をきれいに整える

自宅でオンライン面接を受ける際には、背景となる部屋をきちんと整理しておきましょう。面接に適さないものが映りこんでしまうと採用担当者の心証を悪くしてしまいます。実際に面接を受ける場所にパソコンやスマートフォンを置き、カメラに映る範囲を確認するのがおすすめです。
シンプルな壁やカーテンの前で面接を受けられればベストですが、そのような場所が確保できない場合でも洗濯物やポスター、乱雑な机や棚などは映りこまないように注意しましょう。周囲に気を遣えない粗雑な人と捉えられてしまうと、選考通過は遠のいてしまいます。

映り方を要チェック

どんな面接でも表情は非常に大切なものです。オンライン面接では、カメラの位置に注意しないと、良い表情を相手に見せることができません。自分がどのように映るか確認しながら位置や高さを調整しましょう。

画面が揺れないように

スマートフォンやタブレットでオンライン面接を行う場合は、画面が揺れないようしっかりと本体を固定します。手に持ちながら面接を受けると、いくら気を付けても揺れてしまいますし、姿勢も悪く見えてしまうもの。スタンドやクリップなどを使い、きちんと画面内に上半身が映る位置に固定しましょう。

相手を見下ろす角度にならないように

一般的にパソコンやスマートフォンの画面を見る時には上から見下ろすような姿勢になりますが、その姿勢のままオンライン面接を受けるのは避けましょう。面接官を見下ろすような角度で映ってしまい、心証が悪くなる恐れがあります。
できるだけカメラの位置と自分の視線がまっすぐになるよう普段より高い位置にパソコンやスマートフォンを置き、角度を調整するのがおすすめです。

顔が明るく映るように

窓や照明の位置によっては、顔が暗く映ってしまうことがあります。面接官に表情が伝わるように、逆光にならない場所を選んで座ったり、カメラに映らないよう照明を置いたりして明るさを調整しましょう。

ネット環境を整える

オンライン面接の要ともいえるのがネット環境。自宅でインターネットが利用できない場合は、大学内の静かな施設やホテルの一室、レンタルオフィスやネットカフェなどで面接を受けるのも手です。ただし、騒音が聞こえたり面接官との会話が周囲に響き情報漏えいにつながったりするような環境は避けましょう。
スマートフォンでオンライン面接を受ける場合は、データ通信容量の不足に注意しましょう。面接中に通信速度制限がかかってしまうと、満足に会話ができなくなってしまいます。また、パソコンでオンライン面接を受ける場合は、より回線の安定する有線LANケーブルを使用するのがおすすめです。
Wi-Fiを利用する際には安定した状態で接続し続けられるかどうか、あらかじめ確認しておくのが良いでしょう。

上下スーツを着用する

採用選考のため企業へ訪問する際、ビジネスの場に適さない私服や部屋着を着用していく応募者はいないはず。オンラインでの面接であってもそれは同じです。上下ともに清潔感のあるスーツを着用しましょう。
時折「画面に映らないから下は部屋着のまま」という人も見受けられますが、万一それが採用担当者に見つかってしまった場合、心証の悪化は避けられません。

デバイスのバッテリー残量を確認する

オンライン面接ならではの注意点です。面接の最中にデバイスの電源が切れてしまうことがないよう、バッテリー残量の確認を忘れずに。可能であれば充電器に接続したまま面接を行うことをおすすめします。

イヤホンを用意する

可能であれば、マイク付きイヤホンを用意することをおすすめします。パソコンやスマートフォンにもマイク・スピーカーは内蔵されているため、必須ではありません。しかし、万一周囲で雑音が発生した場合もイヤホンであれば相手の声を聞き逃すことが少なくなり、また相手にも自分の声が通りやすくなり安心です。

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オンライン面接の主な流れ


準備を整えたら、次は面接の流れをシミュレーション。大まかな流れは通常の面接と同様ですが、オンライン面接ならではの特徴も把握しておきましょう。

面接10分前には待機

オンライン面接ツールやネット回線の不具合など不測の事態に備え、少なくとも面接開始10分前にはパソコンやスマートフォンを起動した状態で待機しましょう。
スムーズにネット回線につながるか、オンライン面接ツールにログインできるか、カメラの位置はずれていないかなど、最終確認を怠らず、万全な状態で面接に臨みましょう。

準備ができたら相手と連絡を取る

準備ができたらチャットやメール、電話など企業側から指定された方法で連絡を取ります。何らかの不具合があり時間通りに面接を開始できない場合は、早急に相手に状況を共有し指示を仰ぎましょう。
特に事前に連絡する指定がなく時間になったら面接を開始する場合は、姿勢を正してカメラの前で面接官を待ちましょう。企業に出向いて面接を行う場合はドアのノックで面接官の入室が分かりますが、オンライン面接ではそうはいきません。気を抜いている様子を見られないよう注意が必要です。

通常の面接と同様に会話を開始する

企業側から着信が来たり、採用担当者が画面上に現れたりしたら面接を開始します。通常の面接と同様、まずは一礼とともに挨拶をしましょう。画面に収まりきらないため立ち上がる必要はありませんが、誠意をもって対応することが大切です。

終了後はお礼の挨拶を忘れずに

面接を終了する際も座ったままで構わないので一礼し、お礼の挨拶を忘れずに。そして面接官が通話を終了してから、こちらの接続を切りましょう。電話を切る際のマナーと同様、こちらからすぐに通話を切ってしまうとぞんざいな印象を与えかねません。
また、ほっと一息つきたくなるところですが、双方のカメラとマイクがきちんとオフになっていることを確認するまで気を抜かないようにしましょう。面接が終了しても実はまだ通話が切れておらず、ため息の音や伸びをする姿が面接官に届いてしまった…という事態は避けたいものです。
面接終了後は先方にお礼のメッセージを送信すると、より好印象を与えられる場合があります。

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オンライン面接で注意するポイント


ここでは、オンライン面接で注意すべきポイントについてご紹介します。細部にまで気を配ることで、より良い面接が行えるでしょう。

表情・声は明るく

オンライン面接の場合、相手と直接対話をしているわけではないので、表情や声が伝わりにくいことがあります。意識的にいつもより明るい表情で、はきはきと大きめの声で話すのが良いでしょう。音声にタイムラグが生じる可能性もありますが、先方の質問は最後まで落ち着いて聞き取り、焦らず一呼吸置いてから回答すると、落ち着いて会話が進められます。

手足まで意識する

カメラに映っていないからといって油断せず、手は膝の上に置き、足は組まずに閉じておきましょう。不意に映ってしまうこともありえますし、何よりオンラインであっても正式な企業との面接には変わりありません。ビジネスマナーを意識し、無作法な所作は控えましょう。

お辞儀・挨拶はしっかり

通常の面接同様、社会人としてお辞儀・挨拶は必ず行いましょう。面接開始時・終了時ともに、座ったままで構わないのでしっかり一礼し、「よろしくお願いいたします」「ありがとうございました」とハッキリ述べましょう。

なるべく静かな個室で

オンライン面接は静かな個室で受けるのがおすすめ。自宅の場合はテレビや音楽プレーヤーなどの電源を切り、窓やドアを閉めて雑音を遮断しましょう。家族がいる場合は面接時間を共有して、静かな環境づくりに協力してもらうことも大切です。
自宅以外で面接を受ける場合は、ホテルの一室をデイユース(日帰り)利用したり、完全個室のネットカフェを予約したりすることで、周囲の雑音を遮断する空間が用意できます。ただし、不特定多数の人が利用する場所でもありますので、情報漏えいには注意が必要です。あらかじめ会話が外に聞こえないか確認し、面接後は個人や企業の情報が記載された書類やメモを残さないようにしましょう。

画面ではなくカメラを見よう

どんな面接でも相手の目を見て受け答えをすることが大切です。しかし、オンライン面接の場合は、画面に映った面接官の目ではなく、カメラを見て話しましょう。画面上の面接官の目を見て話しても、面接官からは下や横を向いているように映ってしまい、視線が合いません。最初は慣れないかもしれませんが、スマートフォンの自撮り機能を使って動画を撮ったり、友人とSNSでビデオ通話をしたりして練習してみると良いでしょう。
オンライン面接の利点として、事前に話すことや会社情報をまとめたメモを用意できることも挙げられますが、これにも注意が必要。メモを下に置くと、読んでいるのが目線で分かってしまいます。カメラの近くに貼ることで、メモを確認しながら相手の目を見て話しやすくなるでしょう。

面接ツール以外はすべてオフにする

面接ツール以外のウィンドウやアプリケーションはすべて閉じておきましょう。特にSNSは新着メッセージの通知音が鳴ったり、ポップアップウィンドウが表示されたりすることがあります。応募者も企業の採用担当者も集中できなくなってしまうので、面接に不要な情報はシャットアウトしておくことが大切です。

メモは紙に書く

面接官の話を聞いてメモを取ることもあるでしょう。その場合はパソコンに打ち込まず、紙に書くことをおすすめします。
紙に書くよりパソコンに打ち込んだ方が早いと感じる方もいるでしょう。しかし、キーボードのタイプ音は思いのほか響いてしまうもの。通話中の大きいタイプ音に不快感を覚える人もいるので、避けた方が良いでしょう。

「What?」は控える

海外企業や外資系企業では英語で面接を行うことも多々あります。英語での面接時に注意しなければいけないのが、音声が聞き取りづらかった時の聞き返し方です。
「What?」や「Pardon?」と一言で聞き返してしまう人も少なくないようですが、これはビジネスの場においては少々くだけすぎています。日本語に置き換えると「はい?」「何ですか?」…面接官に対する態度としては失礼なことが分かるはずです。
相手に発言を繰り返してほしい場合は「Sorry, I couldn’t catch what you said. 」「Could you repeat the question again, please」など、音声が聞こえなかった旨を丁寧に伝え、誠意をもってお願いするのが望ましいでしょう。

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面接が中断してしまった時の対応方法


オンライン面接のデメリットは、途中で画像や音声が途切れ、面接が中断する可能性もありえるという点。ここで慌ててしまうと、面接ツールやデバイスの操作に手間取ったり、面接再開後も取り乱したりしやすくなるでしょう。
実はこのようなハプニングが起きた時も、企業側は応募者をよくチェックしています。状況や気持ちを立て直すことができないと、トラブル対応力が低いと判断されてしまう恐れも。落ち着いて対応し、冷静さをアピールするチャンスに変えましょう。
まずは、早急に電話やメールなどで相手に不具合を報告し、デバイスの再起動や面接ツールの再接続を行います。接続できた場合は、落ち着いて相手に謝罪。気持ちを切り替えて面接を続けましょう。どうしても接続できない場合は、至急採用担当者に電話をし、丁寧に謝罪したうえで面接日を再設定してもらえるよう打診します。
相手が海外企業の場合も同様に、すぐにトラブルが発生した旨を伝えましょう。国内の企業のようにすぐに電話が掛けられない可能性も考えられるので、通信が途切れた際はどのように連絡を取り合うか、あらかじめ決めておくとより安心です。

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